iPhoneアクセサリーとしての車
2014-01-29 07:32
iPhoneが登場した時、某日本の自動車部品メーカーの内部であれこれ議論した。「アップルには信者がいるし、宣伝がうまいから」と彼らは言っていた。
それから7年。この動画をみても彼らは同じことが言えるだろうか?(多分言うだろう)
この世の春を楽しんでいる自動車業界だが、少し妄想を書いてみよう。Googleが次に買収するのは韓国のキアだ。そしてAndroid Phoneと密接に連携できる"Nexus Car"を売り出す。もちろんGoogle +に登録すると大幅なディスカウントが得られる。Compact Carがなんと$999。あと
「サービス向上のため、ドライブデータをGoogleサーバーに送信することに同意する」
という使用許諾書にもOKをつける必要がある。もちろんほとんどの人は使用許諾書の内容なんか読んでいない。
車内にはHUDが標準装備され、Google Glassと同じアプリが使える。つまり車は拡大版Google Glassになる。装着に不自由さがないことに加え、バッテリの心配をする必要もない。もちろんスマートフォンをアップデートすれば、同時に車内で使えるシステムも新しくなる。少し待てば自動運転機能も手に入る。
キアの買収でうまく行かなければ、次はインドのタタ。日本の三菱自動車とかとにかく売りにでるであろう自動車メーカーはいくらでもある。つまり主体はGoogleのアプリで、車は「アクセサリー」なのだ。
もちろんAmazonとAppleも黙っていない。世界各国の「単独では生き残りがむづかしい」自動車メーカーはそれらの企業に買収され、スマホのアクセサリーとなる。Amazonカーのオーナーは、事前にwebであれこれ注文しておけばドライブインでお菓子とか飲み物とか受け取ることができる。Appleは、、どうするかね。BMWからロールスロイスのブランドを買い取って、どこかに作らせるか。iPod機能を使ったすばらしいオーディオを車内で楽しむことができる。今や疲れた父親にとって一人になれる空間は自動車内だけなのだ。そこに少しお金をかけたからといって誰が批難できるだろう。(奥さんには怒られるかな)
少したってからMicrosoftはNokiaに自動車を作らせ始める、というか自動車会社と合弁会社を作ったが、スマホである操作を行うと「ライブタイル」がフロントガラス一杯に表示され、スマホに操作を戻すためにはユーザがフロントガラスにタッチする必要がある、という「妥協しない操作系」を実現したおかげでシェアが伸びず苦しむのであった。
単なる妄想だろうか?多分そうだろう。しかし7年と数ヶ月前に
「日本の携帯電話売上Top10がApple社製品ばかりになる」
と言えば病院送りにされたに違いない。それくらい産業界の変遷は激しいのだ。
ちなみに世界のトヨタ自動車はiTron上で動くカーナビで「どんなスマホとも連携」を売り文句に独自の道を歩み続けるのであった。しかし今や購入層は「スマホって何?」という70代以上の人たちばかり。というわけでCMのキャッチコピーは
「いつかはクラウン」