ソフトバンクという企業

2016-07-26 07:07

先日ソフトンバンクワールドという展示会に行った。ソフトバンクの営業がお得意様を接待することを主眼としているようで、何かと営業色が強い。

あまり見るものはないなと思っていたが先日みかけた「ホンダと車に感情をもたせる開発をすることで合意」のcocoro SBが展示をしている。これは聞かなくては、ということであれこれ聞いた。その内容は想像を超えるものだった。

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・東大の某研究室で特任講師をしている光吉俊二は、人間の感情は脳内物質の割合によって決まるという理論を持っている(それは本当ですか?ときいたところ「光吉はそう主張してます」とのこと)

・車はその特性によって感情を持つと「想定」した。例えばレーシングカーならば他の車を追い越すときに快感を感じるとか、渋滞に巻き込まれるといらいらするとか。

・上記想定に基づいて、自動車の走行データ(CANという車内LANの情報として取得できる)を脳内物質に変換するように設定した。これにより走行データを感情にマッピングすることが可能となった。

・このシステムを使い、プロのドライバーと素人ドライバーがレース場を走行した場合のデータを分析した。するとプロドライバーの運転では車は「喜び」素人ドライバーのデータでは「うれしくない」ことがわかりびっくりした。

・この内容についてはNatureに光吉氏が「寄稿」している。(わざわざ日本語版のプリントまで配布していたが、ページ右上に"Advertisement Feature"と記載があった。つまるところはNatureに「論文が採択され、掲載された」のではなく「広告として文章を掲載した」ということ。「Natureに寄稿したというとたいていの人は勘違いしませんかね」と言うと相手は返答しなかった。)

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「研究」の内容は、ファジイ学会とか感性学会の全国大会ポスター発表というレベルで「1980年代を思い出すなあ。懐かしい。がんばってください」以外にコメントするところはない。驚いたのは最後の

「Natureに寄稿した」

といって、わざわざ日本語の別刷りまで配布していたという点だ。

今やソフトバンクは世界的大企業だから、その一子会社が怪しげなことをしているといって全体を判断するのはまちがっている。しかしNatureに広告を載せ、それを「寄稿した」というのは最大限好意的に言って「誤解を招く(招きたがっている)」行為。もっと驚くのはもう一つの世界的大企業であるホンダがその肩を持っているという事実。

ソフトバンクの営業力には常々驚かされることが多いが、これもその表れなのだろうか。しかし「とにかく売り込め」というのもいかがなものかと思う。ソフトバンクワールドにうじゃうじゃいるペッパーを見るたびにそう思う。これは本当に未来なのだろうか。ソフトバンクは「ペッパー for bizが1000社を超えました!」で幸せなのだろうけど。