題名:私のMacintosh

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38章:Tiger & HD交換

さて、何日だったか忘れたが、会社のMac miniにOS X 10.4 Tigerをインストールした。このTigerには当初あまり期待をしていなかった。Spotlightというなんでもありの検索機能があるそうだけど、あんまり必要性感じないし。ボタン一発で小さなアプリケーション(昔の言葉で言えばデスクアクセサリ)が呼び出せるらしいけど、それも別に必要と思わないし。あとは、、なんだっけ、という感じ。Finderが明らかに改良されるとわかっていたPantherに比べると期待は低い。

というわけで発売開始というアナウンスを聞いてもふにゃふにゃしていたのだが、あちこちのサイトを観るとこれが結構評判がよろしい。これは一発使ってみなければと思い立ったわけだ。

DVDがとどくとさっそくインストール。(「大事なソフトが動かなくなるかも」などとは全然考えないのである。Pantherで一度痛い目にあっているにもかかわらず)例によって大変時間がかかるが、まあ仕事の合間にやっているのでたいした問題ではない。終わるときっぱり再起動をかける。何の問題もなく立ち上がる。話題のSpotlightはメニューバーの右端に鎮座しているが、「索引作成中」ということでしばらくは使えない。というわけでちょっとだけ触ってほったらかしておく。

それからちょこっと触ったり、放り出したり。このOSの良さが解るまでには結構時間がかかった。まず索引作成が完了したSpotlightを使ってみる。ファイル名やファイルの中身だけではなく、例えばデジカメでとった写真に付いているデータ(世の中にはExifというものがあることを知ったのが数ヶ月前。何故こんな事を知っているかについてはJavaDiary参照の事)でも検索ができる。おまけに複雑な検索条件を設定した後、フォルダとして保存することもできるわけだ。

この機能を使って自分のパソコンに入っている画像ファイルを片っ端から表示させてみる。あら、私こんな画像もっていたのでしたっけ、というものがごろごろ出てくる。ハードディスクというのは整理しているつもりでいて、いつのまには藪やらジャングルのようになってしまうものだな。この分で行けば単なる言葉で検索しても結構面白い結果がでることであろう。

次にはQuartz Composerが気に入りだしたのだが、これはソフト開発関係の話なので別文章に書くことにする。そしてついには「こんなもんいらん」と思っていたWidgetが気に入りだした。何故かと言えば

「時々みたくなる決まったインターネット上のコンテンツ」

が結構あることに気が付いたからだ。今のパソコンはネット接続が前提となっているところが昔のデスクアクセサリとは違うところだ、ということにようやく気が付いた。

具体的に言えば「お天気」「TV番組」「オンライン辞書」である。明日の気温は、、、うわー暑いではないかとか今TVで何やっている?とか言うことがままある。もちろんブラウザで検索なりブックマークを開くなりしてもいいのだが、それよりはF12を一回押すだけの方が楽だ。特に天気図を表示してくれるWidgetは過去一週間分の天気変化をアニメーションで表示してくれるのでなんとなく天気がわかるような気がしてくる。

というわけで私は予想よりこのOSが気に入ったことに気が付く。となると常用しているPower Bookにインストールしたくなるのだが、前述したようにハードディスクはほぼ満タンである。事ここに至ってはしかたがない。増設することにしよう。

頼むのは昔懐かしアミュレットである。6/3日、私は午後出張にでかけることになっていた。その前に少し秋葉原により、HD交換をお願いする。データ移行も含めてお願いして出張が終わってからよれば丁度いいかな。

そう思い12時開店と同時に店に飛び込みHD交換をお願いする。店の人はPowerbookのチェックをする。私のPowerBookは一度落としてからフレームが曲がっている。使用している分には支障がないのだが

「内部が壊れているかも知れません。分解の結果として動かなくなっても保証はできません」

と言われる。はいはい。なんでもOKですよ。では、というわけで店を後にし出張先に行く。

-しばし時間経過-

というわけで再び秋葉原である。アミュレットのサイトには「HD交換には1−2時間。データ移行も含めると3時間」と書いてある。おまけにその日一番にお願いしたのだから、まあ余裕をみても4時にはなんとかならあな、と勝手に思いこんでいた。しかしその4時を過ぎているのに「終わったら電話しますから」と言われた電話はまだない。4時40分ごろ一応店に行ってみた。もしかしたら連絡忘れているだけかと思い。すると今データ移行が半分終わっていない状態である。「6時ぐらいになるかもしれません。終わったら電話しますから」と言われ再び店を出る。ううむ。この変態の都でまだ2時間も時間をつぶさねばならぬのか。

-再び時間経過-

6時近くになり私の足は勝手にアミュレット方面に向かいはじめる。まだ連絡はもらっていないのだがなんとなく向かう。すると店まで数十mというところで電話が鳴る。ようやくできたらしい。店に行くと簡単に動作確認をして受け取る。

帰って使ってみるとこれがやはり快適である。これまで

「ああ、HDの残りが1GBを切った」

と戦々恐々としながら使い、時には

「仮想記憶の容量がなくなりました」

とかいうメッセージを観て泡を食っていたがしばらくはその恐怖ともおさらばだ(のはずだ)とはいってもこれは一時的なものに過ぎず、過去の経験によれば、ある有限時間後には

「えーん。HDの残りがたりないよー」

と泣いているはずなのだが、私はその小康状態に心の安らぎを見いだし平和にくらしていた、とはいかなかった。Macの将来についていろいろな噂が飛び交うのはいつものことである。さすがに長年そうした噂とつきあっていると「なるようになるさ」と達観するようになるのだが、そうは言っていられない噂が徐々に真実みを持ち始めていたのである。

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注釈