映画評

五郎の 入り口に戻る
日付:2008/4/1
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560 円-Part10(Part9へ | -1800円へ)

しあわせの隠れ場所-The Blind Side(2010/2/28)

私にとって地雷源と化しているサンドラ某だが、アカデミー賞主演女優賞の候補になったと聞いたので観に行った。

見終わっての感想は

”冗談だろ”

行き場所がなくさまよっていた高校生を、ある裕福な夫妻が迎え入れる。彼の勉強の面倒をみてやり、ようやくフットボールに入部が認めら れる。大活躍して大学からスカウトが山ほどくる。しかしDivision 1Aに入部するためにはまだ点数が足りない。必死に勉強してようやく合格したと思えば、、

という実話に基づくお話なのだそうな。コメディではないのだが、やっていることはいつものサンドラ某のラブコメと一緒。全く型通り。で あるからして、成功の途中でなにか”困難”が来るはずだと思う。あれこれ想像しながら身構えているとそれは、、どうでもいいものだった。そこからの”回復”もあっさりと。

途中本物のCollege Footballのコーチが山ほど登場し、手馴れた”高校生へのスカウト”を演じる。流石に”演技慣れ”している人たちだが、こういう”素人出演の内輪受け”を延々観させられても観客-特に日本 の観客-は退屈するだけだ。

また何が気持ち悪いといって、裕福な夫妻が完璧に”良い人”なのだな。それだけではたらず(これもサンドラ某にはいつものことだが)セ リフで”私は良い人なのだ”と宣言しなくては気が済まない。

”私が彼の人生を変えてるんじゃないの。彼が私の人生を変えてるの”

というセリフ自体はいいも のだと思うが、映画の中では完全に浮いている。世の中には自分のベッドを持ったことがない人がいることを知り、自分が行ったことのない治安の悪いエリアに行くことがそんなにすごいことなのか。

ディ パーテッドが作品賞をとる世の中であるからして、この映画のサンドラ某が主演女優賞をとっても驚かない。しかしその背後に何があるかは知りたい気がする。とか書きながらノミネート一覧を見てみれば、、何?作品賞にもノミネート?

とはいえ

米国の大学でFootballをするということがどんなことが垣間見られるのは面白い。成績が一定以上じゃないと入部すらできない。(”協力”をほのめかす場面もあるが)これは見習ってもいい部分ではないかと思うのだが。

The Invention of Lying(2010/2/20)

飛行機の中で鑑賞。たぶん日本で公開されないと思うので、あらすじをまじえながら。

舞台になるのは仮想の世界。そこは我々がいる世界そっくりだが一つだけ違うところが。そこには”嘘”というものが存在しない のだ。だから他人の赤ちゃんをみても

”ねずみみたいで変な顔ねえ”

となんのためらいもなく言ってしまう。

主人公はうだつのあがらない40男。結婚どころか彼女すらいない。加えて会社を首になる。家賃すら払えず、ホームレスになりそうに なったところですばらしいアイディアが閃く。

預金残高が$300だということを知っている。しかし”$800だ”と言ったらどうなるのだろう?

そこから彼の人生は一変する。嘘をつくことにによって富も名声も手に入る。ここらへんは、最近

”人生結局主観ではないだろうか”

と思っている私の興味を少し刺激する。そして臨終の時を迎える母を慰めるために”死んだらすばらしいところに行くんだよ”と”嘘”を告 げる。しかし周りの人には”嘘”という概念が存在しない。あの男はなぜ死後の事を知っているのか。そして彼は”十戒”を執筆するハメに陥る。

いや、ここまでは素晴らしかったのだ。私が神様に関して学んだ事はといえば

事実その1:神がいるかどうかは誰も知らない。

事実その2:仮にいたとしても、人に語りかけたことは一度もないし、特定の望みを叶えたこともない。

上記から導かれる結論:従って神の言葉を語る人間はすべて嘘つきである。

である。この映画はまさにそれを公言しようとしているではないか。書き上げた十戒をピザの箱にはるところからして、(まるで石版であ る)絶対それを意識 していたはずなのだ。

しかしここで製作者が日和見的態度に走ってしまう。残りの時間はだらだらした主人公の恋愛話になってしまうのだ。うーん残念。

かくして全体を通した評価はこの値段になってしまう。気軽に時間をつぶすときに悪い映画とは思わないけど。調べてみれば主演は英国では 有名なコメディアンなのだとか。今の彼は私のようなさえないおっさんだが、若い頃はビジュアル系のボーカリストだったのそうな。

ラブリーボーン:The Lovely Bones(2010/1/31)

みているうちに何度も思う

”どうした。何があった、ピータージャクソン”

これがあの” The lord of the ring"を作った人間の作品だろうか?

予告編を見る。いきなり少女の声で”私は14歳で殺された”と告げられる。ううむ、ということはきっとゴーストのようなお話に違いない。あの世から少女が 犯人を捕まえる手伝いをするのだ。

などと考えているうち映画が始まる。少女に不幸な運命が訪れることはわかっているのだが、前半はなかなか楽しい。しかし少女が憧れている上級生がどうし て、彼女に近づいてくるのかさっぱりわからない。どうもいやな予感がする。

などと考えていると、彼女に降りかかる運命がネチネチネチネチと描かれる。原作の小説はもっと細かいらしいが、こういう場面は見ているのがつらくなる。

さ てそこからは喪失感と戦う家族が描かれる。というか描こうとしたのだろう。あの世とこの世の間に行った女の子はあれこれやっているが、基本的に現世には何 も手がだせないらしい。妻は家出をし、残った兄弟は悲しみと戦いながらも暮らしていく、と文字にすることはできるのだが、どうにもこうにも中途半端。主人 公のエキセントリックな祖母がでてくるのだが、それに何の意味があるのか。父親と母親の狂気に満ちた感情も見ている側に感じられないし。

そうこうしているうち、第6感により家族は真犯人を突き止める。(以下ネタばれ満載)

妹は危険をおかしてその男の家に侵入する。ところが(お約束通り)そこに犯人が帰ってきた。またここがいやらしいほどネチネチネチである。証拠見つけたら とっとと逃げろよ。いやそこはまだいい。命からがら犯人の手から逃れ家に戻れば、母親がかえってきてほのぼのしている。

ど うしてもここだけは理解ができない。殺人犯の手をからくも逃れてきた女の子が家族の顔をみたら、まずHelp ! Call the Police !とさけぶでしょ?殺されそうになったんだよ?自分の姉がどうされたか知ってるんだよ?せっかく帰ってきた母親がどうのこうのとか遠慮している場合じゃな いじゃない。かくして犯人は悠々と逃げ去りまた別の女の子が犠牲になるのであった。

それは主人公にも言える。現世に手出しができないかと 思えば、なぜか最後だけゴースト張りの乗り移りをやる。そこで犯人をつかまえるかと思えば、彼女が望むことは、、まあ14歳の女の子だからねえ。。かくし て 犯人はまたもや悠々と逃げ去るのであった。最後にとってつけたような天罰が下るのだが、あんな天罰ならないほうがマシというもの。


かくして冒頭に述べたような感想が繰り返し頭をよぎる。唯一の見どころは、”全米人間の屑選手権ブッチギリ優勝中”、スタンリー・トゥイッチ演じる犯人 か。(いや、彼が演じているということは後で知ったのだが)

ウルヴァリン:X-MEN ZERO: X-MEN ORIGINS: WOLVERINE(2009/9/13)

調べてみればX-MENの一作目を観たのは9年前だ。というわけで細かいところは何も覚えていないが、これでお話はだいたいつながっ た、ということ なのだろうか。と思い調べてみれば、もう一作作るつもりなのね。さらに調べると、お兄さん一作目に出てきてたのか。ストライカーという人は2作目に出てき たようだが全然覚えていない。覚えているのは青いお姉さんと、白髪の黒人と、ファムケ様、って結局女性ばかりであるか。

予 告編をみて”どうでもいい映画だろう”と思って見に行ったらやっぱりどうでもいい映画であった。ヒュージャックマンは実は南北戦争にも参加していたからも のすごい年寄りなのだが、なぜか今の年齢で成長がストップしている。それから二つの大戦とベトナムにも行ったのだが、この事実はストーリーに全く関係がな い。

一 作目を観たとき”なんで体から金属がでてくるんだ”と思ったがこの映画はその理由を108分かけて説明してくれる。108秒で十分と思える内容を60倍に 引き延ばしているのだから、まあどうでもいい映画な訳だ。次作までひっぱろうと思ったら子供ミュータントの顔をもうちょっと見せてもよかったと思うけど。

と はいえ見所もいくつかある。ゼロという名前の超スナイパーがでてくるのだが、彼はアジア系俳優の中では一番かっこいいと思える。カナディアンロッキーの 風景は雄大。あとはスリーマイル・アイランドが本当に島という事実を知ったことくらいか。とはいっても、スリーマイル・アイランドが何故でてくるかはもう 私くらいの歳の人でないと分からないと思う。

G.I.ジョー- G.I. JOE: THE RISE OF COBRA(2009/8/22)

(注意!以下のあらすじにはネタバレが含まれています!)

G.I.ジョーというすごい兵隊さんたちはあちこちで悪い奴らと闘いました。とりあえず話はおさまりましたが、続編 を作るのに十分な” 歯切れの悪さ”は残してあります。

いや、夏休み用お子様向け映画ということは知っていたのだよ。でもそう思って見に行って”意外な満足感”を感じた事も何度かあったし、 もしかしたらと思ったのだが。

残念ながら”思った通り”の映画だった。なぜこんなに次から次へと超兵器がでてくるのかちょっと首をひねったが、キャラクター商品を量 産するためなのだな。もうおぼえちゃいないが、でてこなかったのは宇宙だけで、そのかわりに水中の闘いが入ります。

どっかで見た人の偽物のような人がうじゃうじゃでてくる。偽エディーマーフィーとか偽キアヌとか(これは言い過ぎか)偽新庄(元野球の 人)がいると思ったら韓国のスターなのね。

主人公の元彼女の人は何故か悪い奴らと一緒。その因縁を延々描くのだが、おこちゃま向けには無用に長過ぎませんかねえ。ちなみにこの元 彼女、ブロンド善人だったときより黒髪で悪い事してるときの方がかわいいのだが、そう思うのは私だけか?偽新庄とある良い者の因縁も無用に語られるが、こ ちらにはよくある

”勘違い日本”

がでてくる。その光景は私のような珍スポットマニアにとっては

”これがどこにあるか今すぐ教えろ”

と叫びたくなるようなものだ。

なんだかんだあった後、どうでもいいオチと続編にたっぷりの未練を残して映画は終わる。(原題を読んでみよう)しかしこの内容で2時間 の映画にするのはいかがなものか。いらんところすっぱすっぱと切って90分くらいにした方がが私にもおこちゃま達にもいい経験になったと思うのだが。

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注釈