映画評

五郎の 入り口に戻る
日付:2014/7/1

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ジャック・リーチャー NEVER GO BACK:JACK REACHER: NEVER GO BACK(2017/1/25)

今日の一言:娘いらない

前作は意外によかったジャック・リーチャーの2作目。しかしなんですね。やっぱり続編は難しい。一作目は意外に(トムに失礼か)真面目な謎解きの過程にはらはらしたものだが。

1作目と同じく「正統派美人ではないが、妙に記憶に残る美人」は健在。というかトムのお相手って最近こういう人ばかりの気がする。古典的美人の嫁に逃げられた反動か。でもってそれだけでは今ひとつと思ったのか、今作には娘候補がつけ加わる。これが文字通りの蛇足となっている。

あーあ、絶対この弱点狙われるよなと思っていると、娘が期待通りバカなことをやる。最後には娘を人質にとった悪役がトムと相対する。いや、みんな彼女は死なないこと知ってるんだから、もっと捻るとか、そのアイディアがわかなければ短くするとかさ。やっぱり素直に娘全部切って短くしたほうがいい映画になったんじゃなかろうか。

米国の評判が今ひとつなことを知り、見に行かなかったのは今から思えば正解だった。さすがにもう作らないよね。


超高速参勤交代(2017/1/28)

今日の一言:時代劇の呪縛

参勤交代が終わり、国に帰ってやれやれと思ったら「5日後に江戸城来ないとお家おとりつぶし」と連絡が来る。藩の財政は火の車。さてどうしましょう、というドタバタ劇。

無茶な要求が来る背景とかそれなりによく考えられてはいるのだけど、どうしても時代劇の呪縛から逃れられていない。昼間っから装束に身を固めた忍者が大集結して型どおりの殺陣とか大仰にやられても今の観客はついていけないよ。 最後はこれまた時代劇恒例の「葵の御紋」で一件落着。そりゃ誰も死ななかったからいいけどそうやって開き直られてもねえ。

NHK大河ドラマの真田丸とか見ると、もうそろそろ新しい時代劇の形が提案されていもいいと思うんだ。それを目指したような雰囲気だけは感じられるけど。あとそれほど意味があるとも思えないセリフの繰り返しはなんとかならんものか。


マグニフィセント・セブン:THE MAGNIFICENT SEVEN(2017/1/28)

今日の一言:政治的には正しいけれど

七人の侍に、荒野の七人。両方とも傑作だけれどこの時代に作ろうと思えば何かと面倒な意見がでてくる。というわけでリーダーを黒人にし、メキシカンにアジア系、ネイティブアメリカンまでちゃんと揃えて七人にしました。というか七人のうち一人くらい女性にしたかったのではないかな。実際銃を振り回す女の子はでてくるが、なぜかそこで思いとどまったらしい。

過去2作で重要な要素になっていた「なぜ勝ち目のない戦を引き受ける気になったのか」がこの映画では明快でどうしようもない。農民たちは非力で自分たちの村以外何も知らない。それでも必死に自分たちの生活を守ろうとする心意気などはこの映画からカケラも感じることはできない。かくして「ポリティカリイ・コレクトネス」だけは高得点であとはどうしようもない映画が出来上がった。

へー、ガトリング銃ってこんなに威力あったんだ(棒読み)、とか塹壕掘って待ち構えている相手に正面から攻撃するのは自殺行為だとあれほど南北戦争で知ったはずなのに、とかツッッコミをいれるのも虚しい。っていうかあれか。本当に南北戦争の生き残りが指揮するとしたら、村の周りに塹壕を張り巡らすべきだったのか。どうせまともな映画になってないんだから、開き直ってなんでもありにしたほうがよかったんじゃなかろうか。悪い奴らが村に一歩も足を踏み入れることなく全滅とかさ。


ジェイソン・ボーン:JASON BOURNE(2017/1/28)

今日の一言:いつまで続けるのかな?

というわけでジェイソン・ボーンである。もう何年やってるんだ、このシリーズ。マットデイモンもさすがに老けた。それに比べればトミーリージョーンズは前から老けてるから差がないか。

前に何度か観たときは「結構いいじゃん」と思ったものだが、これはダメダメ。若き政府職員が野望に燃えて無茶苦茶なことをするし、トミーリージョーンズがそれに輪をかけて訳のわからないことをする。話の筋はぐちゃぐちゃ。「実はそうだったのか」が明らかになる面白さは微塵も存在していない。予告編での「一発で強そうな相手をノックアウト」はよかったけど、本編に埋もれるとなんてことないし。

売れている限りどこまでも続編が作られるのだろうけど、もうそろそろ成仏してもいいんではなかろうか。


キング・オブ・エジプト-GODS OF EGYPT(2016/10/24)

今日の一言:男性主役のアホ面

原題のほうが「神様たくさん出演」がわかっていいと思う。一神教ならありえないはずの複数形神様だから。古代エジプトでは人間と神様が一緒に住んでいました。でもって神様同士、家族で喧嘩をはじめました。

映画の冒頭、国王の戴冠式のシーンで鳥を使った「空飛ぶ船」がでてくる。なるほどこの映画は「監督が面白いと思うものならなんでもあり」というわけだな。というわけで退屈な小学2年生の話を延々と聞かされる。「あのね、わるいやつは うちゅうで 太陽をどうにかしているお父さんまでたおそうとするんだよ」とキラキラした目で言われてもこちらは「ああ、そう。すごいね」としかいいようがない。てんこ盛りで意味がないCGといい、どこかの映画評で読んだ「ハムナプトラの正当な後継者」というのが一番的確な表現のように思う。

その中で唯一印象に残るのが主役のアホづら。他は順当に「まあこいつ出しとけばいいだろう」という顔なのだが、この男のどこが米国人の観客にアピールするのだろう。体格も特に印象的ではないし、かといって「えっ、こんなひ弱な若者が」という驚きを狙ったとも思えないし。ジャックと天空の巨人にでていたニコラス・ホルトもこんな感じではあったから特定のアメリカ人には受けるのかもしれない。


カンフーパンダ3-Kung Fu Panda 3(2016/5/13)

今日の一言:かつて米国の3Dアニメはこれくらいだった

最近ディズニーの3Dアニメを見ると打ちひしがれることが多い。しかしこれは平和だ。

カンフーパンダの1と2は見ていないがそれがあんまり影響するような映画とも思えない。とにかくパンダがカンフーをする。でもってものすごく強い奴が現れ中国中の(違うか)達人をやっつけてまわるのであった。時同じくして主人公パンダは生き別れた父と出会い...

いかにもDreamworksといったいつものお話。だから適当に見ておけばよい。どうでもいい危機があり、どうでもいい出会いがあり、どうでもいい大逆転がある。そうだよ、かつてはこんなもんだったんだ。

いったいここからディズニーだけが異常な進化を遂げたのはどういうわけだったのだろう、とかそんなことを考えながら心静かに鑑賞する。見終わった後3分後にはほぼ頭から内容が消えていく。まあ早送り使わずに見られたからいいとしよう。


スノーホワイト/氷の王国-THE HUNTSMAN WINTER'S WAR(2016/10/24)

今日の一言:俳優の無駄遣い

私にとって意外によかったスノーホワイト続編である。とはいっても今回出っ歯の白雪姫はでてこないよ。

悪い女王には実は妹がいました。しかし彼女はある悲劇的な事件をきっかけにエリサ@アナ雪のように氷の国に閉じこもり、子供を拉致しては戦士に育て上げていました。でもってその主役二人が、頭空っぽ筋肉男の役ならまかせてくれのクリス・ヘムズワースと、おっと知性があふれちゃったのジェシカ・チャスティン。実年齢からすればチャスティンは相当無理をしているのだが、それをいえば悪い女王のシャーリーズ・セロンだってかなりCG化しているのではなかろうか。

でもってこの登場人物たちがあれこれ喧嘩をするのだが、ここにとりたてて筋を再現する気もしないし、もう忘れている。愛がどうのこうのと言っていたがエミリー・ブラント/シャーリーズ・セロンという私の中では最近の美人女優ツートップを無駄遣いしたという印象しか持ち得ない。
実はクライマックスの喧嘩シーンだけ映画館で見たのだが、その時
「なんだこの退屈さは」
と思った。飛行機の中で通してみてもその印象は変わらなかった。

想像するにこういうのは元となった企画の段階でダメ映画になっているので、誰が出ても救いようはないんだろうな。


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注釈