題名:巡り巡って

五郎の入り口に戻る

日付:2005/6/4


UFOふれあい館:福島県(2005/5/14)

日立木から電車にのって福島についた。昨日からあまり大きな都市を観ていなかったので福島がものすごく都会に見える。ただし人々が話している言葉を聞くとやはりイントネーションが異なるのであった。

でもってここからバスに乗る。少し走ると周りは緑豊かになってきた。初夏の新緑が美しい、と感心する一方で本当にこのバスであっているのか、と不安になる。はるばるバスにのったあげく、終点で唖然とし、帰りのバスを待って何もないところで2時間もぼーっとする、というのはなんとか避けたい。そのうち「UFOふれあい館」という看板が見えたのでほっとする。

そのうち「次はUFOふれあい館」というアナウンスが流れる。降りてみるとこんな看板がでていた。

ここから300mということなのだが、その道はあらかた登りである。しかし進めば目的地にたどり着けることが解っているから気楽でもある。そのうちこんなのが見えてきた。

黒くぽっかり空いた目が不気味である。小さい頃に観たならば夜に思い出して怖くなったかもしれん。40超えるとそんな感性はなくなってしまう。ここで道を右に曲がる。すぐその先にあるかと言えばそんなことはないのであって、ぜいぜい言いながら坂道を上り続ける。ああ、体重が体重が。もし体重が10kg軽くなったらこの坂も楽に上れるのであろうか。などと考えているうち前方に建物が見えてきた。

ここだここだ。さっそく入り口から坂を登っていくが、さすがにUFO だけあって、普通は車両進入止めに使われるポールもただではすまない。

入り口には「株式会社飯野町振興公社」という看板も掛かっており、このUFOふれあいが純粋に町おこしのために作られた施設であることを物語っている。近くにはこの山の地図があり、「UFO 」とか「UFOかんとか」が目白押しである。お金を払うと中に入る。いきなり暗いエリアがあり、展示物に近づくと灯りがつくようだ。苦労しながら写真を撮る。(離れると消えてしまうからだ)

これが何かわかったのは後に3Dビデオを観てから。あと宇宙人と思しきものとかビデオが流れていたりする。そこをでるとこの近辺でのUFO目撃証言らしきものがパネルに書いてある。あまり真面目によんでいないが、この雲の写真はなかなか見事だと思う。

その先には世界各国で目撃されたUFO の写真とかがたくさん貼ってある。この近辺での目撃証言と写真では迫力不足ということか。とはいっても客寄せのためにホイールキャップを投げたりしないところが真面目な施設たるゆえんか。その先にはこんな人がいる。

特に左手の部屋の乱雑さになにやら共感を覚える。ノーイ博士だそうで、近くにある説明書きを読めば

「もちろん実在の人物ではありません、私たちの夢を背負って日々研究活動に励んでいる、夢追い博士を表現した者です。「人は脳の中で人生の大半を過ごすのだ」と言った人がいますが、その通りだと思います。 その一方で、「人は夢の中で人生の大半を過ごすのだ」と、私たちはいいたいのです。ですからここにいる一時の間は、どうぞ夢から覚めないで下さい。 この宇宙全体から見れば私たちだって紛れもなく宇宙人なのですから。」

とのこと。ここからもやはりどこか真面目というかこの施設のスタンスが伺える。

その先にはアダムスキー型となんちゃら型のUFO模型がある。ボタンを押すとぎんぎん声でしゃべってくれるのだが、あまりに「宇宙人っぽく」してあって何を言っているか聞き取る気にならない。それよりも私はその後ろに説明もなしに置いてあったこの像に気を取られていた。

一階の出口近くには3D映像シアターがある。でも何も上映していない。私がうろちょろしていたら係員とおぼしきおじさんがでてきて上映してくれた。(後で気がついたのだが上映時間はきちんときまっていたのであった)CGで作った8分の映像とのこと。宇宙は無限に広いんですからきっと宇宙人もいるんですよーという話からいきなりこの町になぜUFOが飛来するか、という説明になる。曰くこの近くでは磁石が正確に南北を指さないエリアがある。曰く巨石だの古墳だの神社だの(ここでがたっとなるのだが)を結ぶとパワーラインが形成される。そして最後にここで最初にみた模型と同じ光景が映し出される。たぶん将来宇宙人と交流ができたとき、ここが宇宙港になるとかそんなイメージで作られた想像図だろう。そのわりには「未来的」な建物の他が今と全く変わっていないので奇妙だが。

それを見終わると2階にいく。ここにはこんな部屋がある。

名前は立派だが、つまるところ入浴場に併設された休憩所である。何人かの人がのんびりしており、ここがどちらかと言えば地域の公衆浴場+ふれあいの場であることを示している。お風呂には心惹かれるものがあったがタオルももってないし、帰りのバスも気になるからはいらなかった。

ふれあいの館正面には物産展がある。中で何を売っているかあまり見もせずに、外に出てみると眺めがすばらしい。ひとしきり感動すると坂道を下る。ああ、下りって素敵。バス停についてみると、こちらはやはりUFOである。

数少ない大変快適な気候であるがやはり座る場所があるのはありがたい。近くにはこんな看板もある。コンビニでお昼を買ってぼりぼり食べる。ここはなんだかほんわかしていて楽しい気分になるUFOだったなあ。鬼気迫るようなUFOの館というのもどこかにあるのかなあ。

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注釈