題名:巡り巡って

五郎の入り口に戻る
日付:2017/1/13


大久野島-day1:広島県(2018/06/17)

新幹線で三原という駅まで行く。遠い昔ここにきた時、目の前に三菱重工の巨大な工場がでてきてびっくりした。しかしその場所がどこだったのか今は正確にはわからない。

それから月日は流れ幾星霜。次の電車までの時間、私はポケモンをさがしうろちょろする。駅からしばらく歩いたところにイオンがあり、珍しいポケモンが出てくることを知る。この街でどれくらいの人がきてくれるのだろうと思っていたが、結構な人が集まる。よってたかって珍しいポケモンをやっつけると任務完了。なんのことかわからない人は

「三原まで行ってバカなことをしている」

と読み流してください。

まもなく時間になり駅に向かう。電車に乗り込むとあたりをきょろきょろする。日本語以外をしゃべっているアジア人、それに白人の姿が多い。まもなく電車が動き出す。瀬戸内海の見事な景色が広がる。私の隣にいた中国人と思しき人たちは途中で見えてきた

「今治造船」

という巨大な工場近くの駅でおりた。ここで働いているのだろうか。そのうち忠海駅という駅につくと人がぞろぞろ降りる。どうやら先ほどからこの電車にのっていた観光客と思しき人はだいたい降りるようである。私も降りると首を回す。ここからフェリーにのるのだがその乗り場はどこだ。確信がもてないまま人の列についていく。どうやら正解だったようで、切符売り場県お土産屋のようなところにたどり着いた。切符を買うと船に乗り込む。

ほどなく船が動き出す。船が動いているときは、車両がいるデッキ降りてはいけないとと書いてあるが、私はそれを見なかったことにしてデッキから海を眺める。風が強くちょっと暑いが不愉快というほどではない。どんどん後ろに流れていく島影などを見ているうち船が進路を変え始めた。どうやらあそこが目的地らしい。通称ウサギ島である。

フェリーが岸に近づくと、まず目に入るのは波止場をびっしり埋め尽くしたウサギの群れ。ウサギ達は観光客が餌をくれることを知って待っているのだろうか。あるいは餌などと悠長なことを言わず、我々を直接噛み砕くつもりだろうか、というのは妄想であり、実際の風景はこんなである。

上陸直後

なんの変哲も無い観光地に見えるが、よーくみると妙な方向にしゃがんでいる人や、やぶの方向に歩いて行っている少年がいる。

まもなくバスが動き出す。この島では自動車が走るときはつねにゆっくりゆっくりである。いやすばらしい。日本全国人口密集地帯はこのようにすべきだ、などと考えながらぼんやり外を眺める。どうやらそこかしこにうさぎらしきものが見える。とはいっても、びっしり地面を埋め尽くすなんてことはない。どうやら地面に穴をほりそこに潜んでいるようだ。今は日差しが強いし暑いからねえ。

うさぎさん

そうこうしているうちに仕事場兼、宿泊場所に車がつく。会議室に荷物をおくが、会議の開始までには時間がある。というわけでカメラを掴んで外にでかける。日差しは強くちょっと暑い。しかしこの時間を逃しては今回の「副」目的たる島の観光ができないではないか。

上陸直後

といったところででてくるのがこの建物。検査工室らしい。最初にでてきたのでがんばって写真をとったが、そのうち建物が次から次へとでてくることになる。

そこから少し進むと毒ガス資料館がある。内部は写真撮影禁止なので写真はない。この島の歴史やら、最近毒ガスが使用された際の悲惨な写真も展示されている。大戦中、日本軍が中国で毒ガスを使用したとも書かれている。第2次大戦では第1次大戦のように広く毒ガスが使われることはなかったものの、やはり使われてしまったのだろう。そういえば前の会社で中国に日本軍が残した毒ガス処理の仕事とか話は聞いたな。

その近くでは、金属で配管を作ると腐食するため陶器でつくられた配管とかが展示してある。そんな歴史を持つ島だが海沿いにはこんなものがある。

おみみ

試すことはなかったが、多分これを使うとうさぎさんのようによく音が聞こえるのであろう。ああ、平和って素敵。

時計をみるともう少し時間があるようだ。暑いからあまり遠くに行きたくはないが、観光できるのは今と明日の早朝しかない。というわけでもう少し足を伸ばす。山道にはいるとこんな場所が見えてくる。

キャンプ地

キャンプ地のようである。今の案内図には別のキャンプ場が載っているから、かつては使われたが今は捨てられた場所かもしれない。いや、私が目指していたのはこういう「遺跡」ではない。というわけでもっと先に進む。

南部砲台

南部砲台跡である。この島は毒ガス製造に使われる以前から要塞の島だったのだ。思うにその時ここは軍極秘の施設であり、カメラなど振り回していればスパイとして連行されたに違いない。そして時代がかわればあるのは名もない雑草ばかり。あとでわかるのだが、ここは毒ガス製造設備が置かれた頃から要塞としての役割を期待されなくなっていたようだが。

といったところでこの日の探訪はおしまい。というわけで話は翌日朝に飛ぶ。

  前の章| 次の章  | 一覧に戻る | 県別Index


注釈