WISH2011+に途中まで参加したよ

2011-09-08 06:26

というわけでWISH2011+というイベントに途中まで参加したのだ。
思えばこれの第一回に参加して「この人達は何をしにきたのだろう」と思ったのは2年前。今回はそれに比べてプレゼンの内容、質ともに向上していたように思う。以下感想を項目ごとに。

15:10 オープニングトーク 「日本ならではのベンチャーの作り方」
     株式会社はてな 代表取締役社長 近藤淳也氏

はてなボトルに切れてから、はてなブックマークを除いてとんとご無沙汰のはてなである。いつのまにか社員が90名を超えているのだそうな。
ベンチャーはとにかく潰れないで立っていることが「勝利」である。それを考えれば、90名を超える社員を雇用して安定的に仕事を生み出すというのは偉大なことだ。

しかしいつもの「近藤氏の話」を聞きながら、はてなが新しいサービスをリリースする、と聞いても全然気にしていないことに気がついた。

16:10 パネルディスカッション1
    「日本のベンチャーのグローバル展開への課題と期待」

ベンチャーキャピタルの方々が日本のベンチャーについてあれこれ語る、というパネルディスカッション。面白かったのは以下の発言。


「怪しいベンチャーキャピタルっていますからねえ。その人のブログ、発言などを調べてみるといいと思います。」
「たとえばTwitterで毒吐きまくっている人とかは。。」

この年にしてようやく悟ったのだが、何の媒体であっても「毒を吐きまくる人」というのはできるだけ避けたほうがいいような気がする。(ああ、耳が痛いのはなぜ?)

17:30 パネルディスカッション2
    「新サービス・新製品にとってのソーシャルメディアの可能性」

このディスカッションで覚えているのは一点だけ。

最近の起業家は気持ち悪い、そしてそもそも起業家ではない。

会話を聞きながら「確かにそうだなあ」と思う。この気持ち悪さはどこからくるのか。

CEREVOの岩佐氏はもうしゃべりたくてたまらないようだ。(それをうまく抑えていた徳力氏は見事だと思う)しかし彼が創り上げたプロダクトを知っている身としては

「プロダクトで語れ」

としか言うことはない。ああ、気持ち悪い。いやちょっとまて。直前のパネルディスカッションで

「日本は起業家に対してネガティブすぎる」

という議論を聞いたばかりではないか。よし、ここはSan Jose convention Centerで彼らは全て英語で会話している、と脳内変換するのだ。ここはシリコンバレー。ほらポジティブに聞こえてきたでしょう?

だいぶ自分に言い聞かせたが無理だ。やっぱり気持ち悪いものは気持ち悪い。

それで以下がメインイベント、新しいサービスのプレゼン。例によって「プレゼントして私がどう感じたか」だけを書いていく。

1. 宅麺.com

シンプルかつ体育会系のノリをもったプレゼンは悪くなかったと思う。提供しているサービスもリアルの世界、人間にしっかり根を下ろしたもので好感が持てる。そもそも私はラーメンというものをあまり食べないのだが、カレーで同じサービスがあれば利用したいと思う。どうですか。日本のカレーも世界に誇る食材です。宅カレー.comを立ち上げてくれませんか?

とはいえ残念ながらプレゼンのリハーサルが少し足りなかったように思う。「この人達を世界に引きずり出したいんです」を繰り返しすぎたせいか最後に時間オーバー。あとなんで「誰もが自分たちのサービスを知っている」というところからプレゼンを始めるかね。

2. giftee

あとで調べれば今回はこのサービスがふたつ受賞したらしい。オシャレに綺麗にまとまったプレゼン。サービスの内容も

「ネットだけの知り合いで住所をしらなくても、小さなギフトを送ることができる」

というニッチに徹した気持ちのいいサービス。

3. たべにこ

社長が「こういうプレゼンは若い人がやったほうがいいだろう」ということでプレゼンしたのだそうな。まずやたらと仕込みをしていることが外観から伺える。なにやら手袋のようなものをして

「ウィッシュ」

といって思い切り外す。7分という短いプレゼン時間の中で、会社の紹介ばかりでなく自己紹介まで始めるのに唖然とする。

今回WISH2011のプレゼンに応募しながら果たせなかった会社はいくつもあるはずだ。そうして得た貴重な時間を自己PRに使うわけ?

あんた自社のサービスをアピールにきたの?それとも自己顕示欲を満足させにきたの?こういう人間にプレゼンをさせるってどういう会社?

そこで切れてしまい、アルゴリズム開発にとりかかったので何の会社かは知りません。
(↑こういう毒を吐きまくる人は避けましょう)

4. iQON

今回のプレゼントしてはダントツNo.1.まず画面に2枚の写真をだし

「どちらかがVogueでどちらかがiQONで投稿された画像です。どちらがVogueでしょう?」」

と会場の人間に手を挙げさせる。みんなほとんど正解(やはり出来に差があるのだ)だが

「半々ですね」

といって笑いを取る。様々なファションの写真をweb上で組み合わせコーディネートした形で公開できるサービス。サービスも内容は私のような人間からは遠いところにあるのだが、プレゼンはテンポがよく要点を外さない。

残り一分になったところで「未来ビジョン」のストーリーを始める。大丈夫か、と思ったが笑いをとりながらみごと時間通りに終わった。お見事。

5. Snapeee

写真をデコれるiPhoneアプリ。驚いたことに、台湾と香港だけでダウンロード数の46%を占めている。日本は3位なのだそうな。

つまり生まれながらにして海外育ちというわけだ。というわけでサービスは面白いのだが、プレゼンは単調。綺麗にまとまってはいたけどね。

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ここで力つきてかえる。

最後に懺悔です。

各社のプレゼンが始まる前に「恒例となった」パンが配らえた。

あとで画面をみて「一人2個程度」だったことを知る。

最初に3個とって、まだ余っているみたいなので2個とり、合計5個たいらげたのは私です。すいません。