「先進的「ウェブ・サービス」を中心とする情報技術ロードマップ策定

2007-05-10 00:00



IPAからいきなりこんなメールが来た



未踏事業関係者(PM・開発者)各位(BCC)


平素よりお世話になっております。


IPA未踏ソフトウェア創造事業事務局です。


IPAでの意見募集(パブリックコメント)についての


ご協力のお願いにつきましてご連絡させていただきます。


下記内容をご参照いただき、何卒ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。



普通はこういう「お願い」は無視するのだが、指定されたサイトからPDFをダウンロードした。(http://www.ipa.go.jp/about/pubcomme/200704/index.html)そのあと忘れていたのだが、「何だこのファイル」と中をあけてみて、じょろじょろ読んだ。何か言いたくなったので以下のコメントを返した。





<該当箇所>3.5ポストWeb2.0


<意見内容>Second Lifeをやけに持ち上げていますが、実際に調査をされているのでしょうか?Second


Lifeの「本当」のキラーコンテンツはエロとカジノ(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/07/news074_2.html)ということはご存知の上で「Web2.0のその先のサービスを既に包含している」と書いているのでしょうか?


<該当箇所>全般


<意見内容>非常に日本的な報告書、という印象があります。技術やトレンドの羅列ばかりで「人」の問題が全く無視されているからです。


Webサービスで有名な米国Googleと日本の「はてな」には共通項があります。採用の際にきわめて厳しい選定を行い、そうして獲得したエンジニアに創造性とソフトウェア開発能力を発揮させるために様々な工夫、投資を行っているという点です。旧来の日本型のソフト開発の特徴である


「とにかく人月さえつぎこめばよい」


というソフト開発者を奴隷扱いするようなマネージメントとは大きな違いがあり、そうしたエンジニアの能力を最大限に発揮させる、というポリシーが新しいサービス創出の原動力になっています。


しかし本報告書にはそうした観点が全く見受けられません。ここで私が指摘したことが「技術課題ではない」というのであれば、それは問題の本質を全く見失っています。先進的「ウェブ・サービス」とは技術の寄せ集めではなく、人の力と知恵を結集する新しい仕組みづくりのことです。そうした本質の把握なしに技術用語を羅列されても何の意味があるのか理解に苦しみます。


以上



Second Life礼賛にひっかかって書き始めた文章だが、気がついたら後段の方が主になっていたな。