「使う人」のデザイン

2008-08-26 00:00


ここ10-20年で町の風景というものは大きく変わったように思う。何が変化したかといえば「携帯電話」というものが時間でも費用でも日常生活の中で大きな比重を占めるようになったのだ。


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文教日本史から引用


その昔「いつでもどこでも好きな情報が手に入れられる」ことが素晴らしいこととして語られたことがあった。実際に使ってみると確かに便利だ。


しかし


その「夢」を語っていた人は、それが町の景観にどのような影響を及ぼすか」考えなかったのだと思う。



猫背で手元をのぞきこみ、せわしなく親指を動かし続ける人たちの群れ。



これが


「豊かで明るい未来の街の姿」


なのだろうか?


iPhoneを使っていると、せわしない親指の振動は避けられる。しかし猫背になるのは相変わらずだ。


それでなくても情報機器を用いている時、思わず前のめりになってしまう姿というのは客観的にみて非常にみっともない。特にLexusなどの高級車に乗っている人が、前のめりになってカーナビを操作しだしたら、それだけで全部台無しだと思うのだが。


であるからして


「使用者の姿勢、それが置かれる風景」


もデザインの考慮に入れるべきである、と主張したい。そのためにも先日のエントリーで書いた


「あえて情報機器の姿を入れず、それを使っている人のイメージを用いる」


という手法は有効ではないかと思うのだ。