任天堂はゲームメーカーではない。AppleはAppleだ

2008-10-10 00:00


何度かこのブログでも取り上げたことだが、昨日あるブログを読んでいて合点がいった。


任天堂は捨ててきたのだ。花札を捨ててゲーム会社になったし、今はまたゲームを捨てて、まだ何も呼び方はないけれども、「Wii Fit」といった人に面白さを提供する会社になろうとしている。任天堂をゲーム会社だととらえようとすれば、それは本質を大きく見誤ることになる。

任天堂が勝っている理由はただ一点「宮本システム」にしかない - ハックルベリーに会いに行く


岩田氏は「私は一人のゲーマーです」と言っているが、それにだまされてはいけない。彼にとって「ゲーム」とは面白さ、楽しさを提供する「何か」なのだ。そしてまだそれに呼び名はない。


前にも書いたが、Wii Fitのおかげで、体脂肪率などをはかる健康器具メーカーの売上は大きな打撃を受けたと聞く。今や任天堂が作り出す製品はどの「業界」のどの「製品」の競合になるかわからないのだ。


ではAppleは何の会社だろう?(何でもやっているが、何もできない、という意味ではないよ)彼らがComputerを社名から外したのはその当時の私が認識していたことよりもっと意味のある行動だったのだ。PCメーカーではない。携帯電話メーカーではない。素晴らしいサービス。それを実現するための製品を作り出して利益を上げている会社としかいいようがない。



彼らの前では「業界」などという言葉は意味を持たないのだ。



「業界のジョーシキ」がどうのこうのと言っている間に彼らはどこにでも進んでいく。唯一必要なのは「顧客にこれがほしい。これが楽しい」と思わせること。それだけが彼らのフォーカスである。もちろん企業である以上儲けることとか他にもいろいろあるのだが、それはすべて補助的な要素でしかない。



だから「ソフトウェア業界」のMicrosoftは彼らに勝てない。「家電業界」の日本メーカーも手も足もでない。「自動車業界」の会社は利益だけ生み出しているが、日本の消費者からはそっぽを向かれている。


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So, what shall I do ?