CEATEC2008を少しだけ見て回った

2008-10-06 00:00


コンパニオンの群れ、特に彼女たちの職業的な笑顔に恐怖感を感じる私だが、CEATECに少しだけ行ってあちこち見た。


Microsoftのブースではものすごい行列ができていた。何かのプレゼントがあったのかな?それ以外で人がたかっていたのは村田製作所のブースだった。


毎年話題を集めている村田製作所の「ロボット」。今年は、自転車上手の人気キャラ「ムラタセイサク君」に続き、一輪車ロボット「ムラタセイコちゃん」が登場した。セイサク君を前座に追いやった“アイドルロボット”の華麗な一輪車さばきを、ご覧あれ。

CEATEC JAPAN 2008:「ムラタセイコ」ちゃん、CEATECのアイドルに - ITmedia 製品NAVI


仮に「ブースへの集客」だけを考えるのであれば、配るグッズやコンパニオンに払う給料や内装に金をかけるのはどう考えても馬鹿げている。ムラタセイコちゃんに集まる人の数はものすごい。そしてそれは、CEATECでほとんど唯一「新しいもの」と思えるものであるために他ならない。


私の考えでは世界は「新しいもの。新しい方向性を感じさせてくれるもの」に飢えていると思う。液晶が薄くなっただの、携帯が二つに分かれただの、今までの線を延長する話には飽き飽きしている。


話は少し飛ぶが、小泉元首相に日本人の支持が集まった現象に似ているのではないかと思う。とにかく郵政民営化と叫び続ける変人に日本人は「今までの政治屋とは違う何か」を見たのだ。であるから彼が何を目指しているかを理解する前に指示をした。(政治家の人気とはそんなものだ。レーガンなんかアルツハイマーの初期状態でありながら、圧倒的な指示で再選された)



私はそういうものを作りたいし、作れると思っている。階層メニューのユーザビリティを向上させましたではない。適当に選んでいくうちになんとかなる。階層を持たないインタフェース。そういうものを作りたいし作れる。対象となる選択肢が1000を超えていても、適当に見続け満足できる。メニューという言葉をどこにも出さないインタフェース。そうしたものを作りたいし作ることができる。


「何かないかな」という漠然とした目的だけをもっているユーザがなんとなく使ってなんとなく満足できる。そういうものを作りたいし、作ることができる。



問題は



村田製作所に集まった人の数が売り上げに関連しないのと同じように、「ネタへの飢餓感」を金に結び付ける方法がわからないことだ。


だから「社内で合理的な議論」を重ねていくと、いままでの線を延ばす製品しか生まれないことになる。今までの政治屋の行動を延長することしかできなくなる。


どこかに出口はないか、と考えじたばたしているのが最近の私である。