映画評:トロピック・サンダー/史上最低の作戦

2008-11-25 00:00


とかなんとかいっているうちに久しぶりに映画をみた(ポケモン3Dは数に入れないとして)


以下本家から改変しつつ転載。


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豪華(?)な出演者を集め、ベトナム戦争ものの映画を作る事になった。しかし役者の我が侭に振り回され撮影はさっぱり進まない。これは、もう「ブレアウチッチ」方式しかない(映画の中でそういう表現は使われていないが)というわけで役者は東南アジアのジャングルに放り出される。そこに麻薬組織が迫る。


ベン・スティーラー、ジャック・ブラックはコメディ映画の人たちだが、ロバートダウニーJRだけは普通の映画に出る人でもある。主役は一応ベン・スティーラーなのだろうが、演技力に応じて出番の多さが決まっているような気がする。ジャック・ブラックは麻薬中毒できーきーわめいているだけ。それが正解だろう。いきなり朗々と歌い始めるなんてこともない。


ロバートダウニーJRは「黒人のふりをした白人役者」という役柄。自分がNativeではなせる方言をNon-nativeの人が真似していると異常にイライラするが、一行の中にいる本物の黒人にとっては、この「偽黒人」は気に障る存在だろう。そのイライラさは十分に画面から伝わってくるがそれ以上どうということもない。


いかにもアメリカ的なおばか映画なのだろうが、そののりに今ひとつついていけないのも確かではある。トムクルーズに変な踊りをさせてみたり、ハリウッド内輪受けの要素も沢山あるのだろうが(考えてみれば、ダウニーJRではなく、ジャック・ブラックが中毒患者なのもその一つか)私にはよくわからない。とはいえ退屈はしなかったのでこの値段になるわけだ。


あとアメリカのお下品映画特有の「グロ」い要素もてんこもりであるから、そういうのが苦手な人にはお進めしない。何度か米国映画で目にするが、普段のお上品さと、こうした下品さが一つの国の中で両立するってのは、、まあ人間はそうしたものか。


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米国映画の「グロい下品さ」だが、それがある映画は徹底的に存在し、ない映画はきれいにそんなことを消しさる。この両極端さ、というのは米国特有のものなのだろうか。我が国においてはその上下の差があまりないようにも思う。