あるべき姿からスタートするということ

2008-12-08 07:26

iPhoneの2chビューアーアプリケーションは私が知る限り二つある。2tchBB2Cだ。

BB2Cの方が後発であることを差し引いても、両者のできには大きな差がある。(ちなみに私は閲覧機能しか使っていない。であるから書きこみとかの操作性、安定性についてはわからない)

2tchは作者がコメントしているとおり

iPod touchの操作感のまんまに作ってみました.

という感じだ。iPhoneで提供されている部品を使って作るとだいたいこうなる、という気がする。何度かフィードバックを繰り返し、改善もなされている。

しかしiPhoneアプリを素直に作った際に生じる問題もそのままだ。一言でいえば階層が深くなりすぎるのだ。リストを選ぶと横にスクロールして階層を下る。それを何度も繰り返すことになる。

既存の部品をもとに、ボトムアップで"良いもの”を作ろうとしたアプローチをとったように思える。


対するにBB2CはiPhone標準インタフェースからは外れた部分が見える。板のカテゴリを選択しても、横にスクロールはしない。同じ画面で項目が展開される。

また2tchの作者もコメントしているが

ものすごいスクロールスピード. これについては完敗.スレッドのビューは,ドコモの絵文字とかもレンダリングされているっぽいので独自のビューのようだ.

このアプリケーションは”あるべき姿”をまず構想し、そこから必要なものを使ったり作っていったように思える。

見た目以上にそうした”物を作る際のスタンス”に大きな差があるように思うのだ。

両者ともちゃんと動くアプリケーションだから、優劣は個人の主観に依存するだろう。私は迷わずBB2Cを選ぶ。”あるべき姿”をきちんと構想し、それに必要な技術力を持って作り上げる、というのはiPhone自身の開発スタイルでもある(と思う)結果の差は明白だ。

唯一アイコンだけは2tchが勝っていると思うが、こればかりは我慢するしかない。