映画評:007慰めの報酬

2009-01-22 08:03

ネタがないことはないのだが、本日は本家から改変しつつ引用。

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映画が始まってすぐ、これは前作と続きの話であると気がつく。特に前回の最後死んでしまったヒロインの意図を巡ってあれこれあるものだから、観ている側の悩みは深まる。えーっとどんな話だっけ。確か最後に007の助けを拒否して水の中で死んじゃったような気がするけど。。

とはいえ、そうしたことをすっとばしてもなかなか楽しく観る事ができる。90分あまり、というひきしまった時間の中で世界中をあちこちに飛びながら話が展開する。一時超兵器がでたり、怪しげな日本に来たり、おちゃらけ路線を進んでいた本シリーズだが、今のクレイグ君になってからと言うものそうした要素はすっかり影を潜めた。

主人公はその新しい007のイメージにぴったり符合した演技を見せる。ヒロインと最後までくっつかないのが大変よろしい。このヒロインは、ロシア人と黒人の混血という設定だが本当にロシア生まれらしい。チョイ役の女の人はかわいいしなかなか良いキャラクターだとと思っていたら、うーむ。

一番印象的なのは敵役の男である。は虫類的に気持ちの悪いキャラクターを熱演している。このは虫類男、結局巨大組織の中間管理職でしかないのだが、最後には奇声を上げながらボンドに一対一勝負を挑む。ううむ。しがない中間管理職といえど、ここまでやってくれるとは。

本作は”謎かつ巨大な敵組織”の形がおぼろげに見えただけでおしまいとなっている。ひょっとしてクレイグ君が主役になってから一話完結をやめ、続きシリーズにしているのではなかろうか。このシリーズでいくつ作るつもりか。まさか次の作品で

”巨大な敵組織ってなんのことっすか?”

とはならんだろうな。

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確かパタリロで

”姿の見えない巨大な悪の組織”

の前ふりだけやって、作者が放り出したことがあったやに記憶している。まさかこの映画ではそんなことはやるまいが。

2chとか見ていると戸田氏の字幕についてあれこれ批判的なコメントを目にする。私はあまり気にしたことはないのだが、気にする人は気にするようだ。

実は私の母は戸田氏と大学時代同級生だったとのこと。当時の印象を聞くと

”今とおんなじ”

だそうな。最近は松浦氏という名前を字幕のところで見ることも増えた。アンチ松浦氏的なコメントはまだ見たことがないが。