学校の勉強は役に立たない?

2010-03-04 07:48

昨日はここで読むことができた記事である。今はログインが必要なのでうろ覚えでかく。

Q:今から卒業までに何を勉強すればいいでしょうか
A:学校で学んだことは、実践の現場では役に立ちません。したがって思考方法とか発想法とか、ほにゃらかを学んでください。

よく聞く言葉だ。

さて、同じくよく聞く言葉として

"社会にでると、学生のころもっと勉強しておけばよかったと思う"

というものがある。私に限って言えば、社会にでてから勉強したいことが増えた。思わぬ理由で再び学生になったわけだが、その時履修したosi 7layersに関する講義は今でも役にたっている。

この二つの"よく聞く言葉"は矛盾している。

これにはいくつかの理由があるのだろう。

・そもそも"仕事"というのは実に多岐にわたっている。きわめてせまい専門知識を要求される分野もきっとあるのだろう。そうした場面で学校の勉強が役に立たない、というのは理解できる。

・逆に少なくとも私が経験してきたいくつかの仕事では何が必要になるかは前もって全く予想できないことが多かった。学校をでて15年もしてエントロピーとエンタルピーとかいう言葉を聞くなど誰が予想できただろうか?

完全に頭から抜けてしまった項目も多い。しかし一度社会人になった後意識的に履修した科目はいずれも-少なくとも基礎としては-役にたっている。債権を購入するとはどういうことか。RDBとはどんなものか。(そういえば当時はo-r mapperなんて言葉はなかったな)統計の考え方とは。Micro Economicsとはどんな学問なのか

というわけで

もし私が同じ問いをなげかけられたとしたらこう答えると思う。

A:自分に全く縁がなかったけど、名前だけは知っている分野についてどんなことが行われているか、どのようなものの考え方をしているかわかる程度に学んではいかがでしょう。そうした知識はいろいろな形で役に立ちます。

ちなみにMicro Economicsが、operations Researchもはだしで逃げ出すほど難しい数学を使っているのを知った時には軽いカルチャーショックを受けた。またそれが難しいだけで何の役にも立たないことも実に興味深かった。