社会に貢献しよう

2010-04-06 06:58

昨日こんな文章を目にした。

それは某運輸会社に行った時のことだった。父のいつもの言い方で、「日本の企業は社会貢献をちっともしていない。欧米諸国では、寄付という形でそれをするのがある種の社会常識にもなっているのに、なぜ日本の企業ではそれができないのか。日本の企業も、金儲けばかりに走らないで、寄付をすることで社会貢献されてはいかがでしょうか?」といったような趣旨の提案をしたらしいのだ。

ところが、そこで返ってきた答が、非常に印象的だったのだという。細かい文言までは覚えていないそうなのだが、その某運輸会社の担当者は、社会貢献を説く父に向かって、こう言ったのだという。

「我々は、お客様を安全に目的地にお運びすることで、すでに社会貢献を果たしている」

via: ボランティア団体の代表だった父から聞いた某運輸会社に寄付を募りにいった時に聞いた企業としての素晴らしい考え方と回答 - ハックルベリーに会いに行く

米国に住んでいたのももう10年前になった。しかしこの文章を読んでいて当時のことが思い出された。

たまたま運が悪かっただけかもしれないし、あるいは日本でも同じような目にあうぞ、という人もいるかおもしれない。しかし日本だけに住んでいると

"宅急便"もしくはその類

のありがたさはわからないと思う。米国の

"いつ着くかわかりません。壊れるかもしれません"

荷物配送システムは実に不愉快だ。

仮にそうした米国の配送会社が多額の寄付をしていたとしても、どちらが"社会に貢献しているか"と問われれば私の答えは明白である。仕事をちゃんとやってくれる会社が望ましい。

たとえばアフリカの一部とかあるいは北斗の拳でもいいのだが、秩序が崩壊してしまった社会と今私が住んでいる社会の差異について考えることがある。日々安寧に(退屈かもしれないけど)暮らせるというのはなんとありがたいことであろうか。それが何にささえられているかといえば、それぞれの機能を着実にまじめにこなしてくれる多くの企業あってのことなのだ。

そういった意味では、20年前のソニーという会社も、寄付なんかしなくても多くの笑顔に貢献しているすばらしい企業だったのだが。。。そうか。。20年か。。