21世紀のソニーはいつまでも21世紀のソニーだ

2011-01-28 07:54

20世紀のソニーは輝いていた。いまや何の会社かわからなくなってしまっているが、当時は

It's a Sony

というコピーだけでその製品が売れたのだ。
昨日PSPの新型が発表された。


PlayStation Meeting 2011「Next Generation Portable」サービス編:「LiveArea」「Near」そして「Suite」――ネットワークに溶け込むNGPのサービス戦略 - ITmedia Gamezより引用:

ソーシャル、位置情報とトレンドはひと通り押さえた形

今までほかの会社が先行して実現したことは"一通り押さえた形"まさにそのとおりだ。つまりこれはMicrosoft流のものづくりであって、何も新しいことは提案していない。

ゲーム機の進入をかたくなに拒んでいた我が家であるが、今リビングにはWiiがある。遊んでみて、それが実に家族を楽しくしてくれることに気がつく。

では日常目にするPSPはどのような使われ方をしているか?いい年をしたサラリーマンが電車の中でゲームに熱中している。中学生が車座になって座りPSPを黙って覗き込んでいる。本人は楽しいのだろうが、はたからみていて美しい光景とはいえない。

今度のPSPもそのコンセプトはまったく変わっていない。描画性能を上げました。いまやPS3なみです。新しいセンサーもつけました。PSPという線をどこまでも延長していこうとしているのだろう。PS3 v.s. Wiiで絵に描いたようにイノベーションのジレンマにはまったことから何ひとつ学んでいない。

とどめは、この発表会で

"なるほど、新しく追加された機能を使うとこんなすごいことができるのか"

という点をひとつも示せなかった点だ。(これも過去数年ずっと繰り返されてきたことだが)この先ソニーは徐々に死に絶えていくのだろうか。20世紀だったら

"いや、ソニーのことだからきっとあっと驚く隠し玉を持っているに違いない"

と本気で思えたものだが。