DeNAとかGREEに関して思うこと

2011-05-09 07:04

パチンコの面白さは自分には分らない。借金してまでパチンコ屋さんにお金を貢ぐ人達は、 だから自分なんかから見ると、「金払いのいい阿呆」に見える。

理解は出来ないけれど、30兆円産業なんて言われるあの業界を回しているのは間違いなくあの人達だし、 すばらしい理念と技術をぶち上げたIT 企業が軒並み失速していく一方で、 技術であったり、顧客の規模なんかでははるかに劣る「出会い系サイト」は、 そうした「金払いのいい阿呆」の支持を得て、確実に業績を伸ばしてる。

via: 「下向き」の想像力について - レジデント初期研修用資料

この記事が書かれたのは3年前。まだGREEやDeNAの成功がそれほど目立っていない時だ。今だったら間違いなく「下向きの想像力を生かした成功例」として取り上げられるだろう。

サラリーマンとして日常をしのいでいるわけだが、「自分がそもそも何をしているのか」と自問することは時に難しい。その昔私はミサイルをつくっていた。ひゅるるると飛んでいって「敵」をやっつけるミサイルだ。心理的な抵抗は存在していたが、いつか先輩がいったこの言葉も真実だと思う。

「うちのミサイルは未だかつて一人も殺していない。トヨタの車が何人殺したと思う?」

現実として、「下向きの想像力」が生み出す金の大きさには驚かされる。DeNAもビッダーズでオークションやっていたころはその理念に共鳴もしたが、今は何を言ってもそらぞらしく聞こえる。いっそGREEのように開き直ればいいと思うのだが、それができないのだろうな。資本主義社会における企業としてとても成功していることは疑いようがないが。

これも前に書いたことだが、「TVでCMをバンバン流している業種」というのは高い確率でこの「下向きの想像力で成功した」業種なのだろう。最近民放TVはみないから、何をCMでやっているのか知らないのだが。

今「◯◯重工でミサイルを作る仕事をするか、あるいはDeNAでモバゲーを作る仕事をするか」と問われれば、多分他の選択肢を探るべく努力するだろうな。なんども転職してそこだけは少し柔軟になったかもしれない。