Back to Windows8

2011-06-07 07:14

Mac OS X Lionを発表する際、Jobsは"Back to Mac"という表現を使った。iPhone, iPadで成功した要素を母艦であるMac OSに取り入れようというわけだ。

先日概要が発表されたWindows 8も似たような戦略をとっているように思える。

待機状態のWindows 8はスマートフォンの待受ウィジェットのような、時刻などが表示された「ロックスクリーン」の状態であり、画面をタップすることでホーム画面が表示される。ホーム画面のUIはタイル式デザインで、ここにSNSや電子メール受信などの最新アップデート状況が逐次表示される仕組みだ。Windows Phone 7のUIに似たものである。

via: COMPUTEX TAIPEI 2011:Windows 8がタイルUIを採用する意図、そして"面倒な制約"とは──ここまで判明、「Windows 8」詳報 (1/4) - ITmedia +D PC USER

画面はまるでWindows Phone7である。もう一つ驚いたのは、この説明。

アンギウロ氏はHTML5で記述されたWebアプリケーションがWindows 8におけるメインのアプリケーション実行環境であり、今後はネイティブコードよりもWebプログラミングが中心になると示しているためだ。問題はWindows Phone 7のメインの開発環境が「Silverlight」であり、こちらの今後の戦略の変化が気になるのだが、Microsoftとしてはもう"Webプログラミング"に主軸を置くよう開発者らを誘導しているように思える。

via: COMPUTEX TAIPEI 2011:Windows 8がタイルUIを採用する意図、そして"面倒な制約"とは──ここまで判明、「Windows 8」詳報 (4/4) - ITmedia +D PC USER

Webアプリケーションは、まだまだ。ネイティブアプリにFeelingで劣る、と主張している私としては、巨艦Microsoftがこちらに舵を切ったことに正直驚いた。しかし上記記事でも引用されてるけど、Windows Phone7でSilverlightを使え、という主張との整合性はどうするんだろうね。またはOffice のWeb版を出すとか。

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さて、かのように私が驚く急激な方向転換を見せたWindows8ではあるが、「どうでもいい」と感じているのも確かである。

会社で使っているのは未だにWindows XP。企業で働く私にとってWindowsは下水道のようなインフラであり、その価格はいわば「税金」のようなものである。

そのような状況にあることはもちろんMicrosoftも認識しているのだろう。しかしWindowsを進化させなければならない。そこから生まれたのが今回の大きな変化なのだろうが、その成否については数年後までわからない。多分そのころも私はXPを使っているだろうが。