閉じた価値観に生きる人は、内側にめっぽう強い

2011-08-23 07:09

いきなり何を言い出したかといえば

戦没者というと、敵軍の攻撃によって死んだ人というイメージがあるだろう。しかし第二次世界大戦において、日本の戦没者の半分は餓死や病死だったというのは意外と知られてない様だが、もっと知られてもいいのではないか。当然、そんな戦争は歴史的に珍しい。

※補足。病死が多い戦争は多いという指摘はあったが、餓死者が多い戦争は珍しい

via: 第二次世界大戦の日本の戦没者の半分は餓死や病死だった - ARTIFACT@ハテナ系

つまり帝国陸軍は鬼畜米英を「退治」するよりも自軍兵士を「やっつける」ほうが得意だったというわけだ。

某文書であれこれ書いたことだが、これは閉じた価値観の世界に住む人の特質でもある。現実から遊離しているから、文化を共有しない集団に対してはめっぽう弱い。しかし文化を共有する相手には無茶苦茶強い。その結果がこの「戦没者の死因の比率」なのだろう。

なーんとなくだけど、先日書いた「良い研究=良い論文掲載者」と言い切るメンタリティもこれと同じ線上にあるような気がする。そう言い切る人も、アカデミックな階層の中(日本だったら省庁の出費の元で生きること)ではめっぽう強く、他の部分ではそれほどでもなかったりするのかな、とか。いや実際にそういう人に会ったことはないから想像なのだけどね。