星の王子様に学ぶ「うるさい顧客を黙らせるたった一つの方法」

2011-08-29 07:05

ほら題名を読んでいるうち「ブックマークしたい」という願望がむらむら湧いてきませんか?(うざい)

いや「たった一つの方法」とかいたものの、まだ「方法」にまで煮詰まっていないのだ。しかし何が学ぶことができると思う。

様々な事情により最近「星の王子さま」についてあれこれ調べている。おはなしの冒頭王子様はこのように言う。

じつは、あさ日がのぼるころ、ぼくは、ふしぎなかわいいこえでおこされたんだ。
「ごめんください......ヒツジの絵をかいて!」
「えっ?」
「ぼくにヒツジの絵をかいて......」

via: あのときの王子くん LE PETIT PRINCE アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ  Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳

顧客からのリクエストがきた訳だ。それに対して主人公は3匹のひつじを書く。

なので、ぼくはかいた。

 それで、その子は絵をじっとみつめた。
「ちがう! これもう、びょうきじゃないの。もういっかい。」
 ぼくはかいてみた。
 ぼうやは、しょうがないなあというふうにわらった。
「見てよ......これ、ヒツジじゃない。オヒツジだ。ツノがあるもん......」
 ぼくはまた絵をかきなおした。
 だけど、まえのとおなじで、だめだといわれた。
「これ、よぼよぼだよ。ほしいのは長生きするヒツジ。」

via: あのときの王子くん LE PETIT PRINCE アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ  Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳

この反応から、王子様は自分がほしい物をイメージできず、他人の提案に文句をつけることで満足する顧客であることがわかる。

現実世界でこうした顧客もしくは上司に出くわすことは多い。私が社会人になってから二人目の上司はこういう人だった。

「適当に指示を出す」

「提出された提案に"ちょっとイメージと違うな"」と怒鳴りつける。

「再提出された提案に"まだイメージと違うな"」と怒鳴りつける

時間切れになったところで「しょうがないからこれで出すか」とハンコを押す。

さて、主人公はこの「顧客」に対してどのように対処したか?

 ぼくはいってやった。
「ハコ、ね。きみのほしいヒツジはこのなか。」

via: あのときの王子くん LE PETIT PRINCE アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ  Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳

顧客は自分がほしいもののイメージを持っていない。であれば具体的な何かを提示して却下されるのではなく、

「ここにあなたのほしいものが入っていますよ」

という箱だけを出す、という方法で対処したわけだ。
言い換えれば顧客が要求していたのは

「具体的な解決策」

ではなく、

「自分がほしいものが手に入ること」

だった、、、と書いてはみるのだが、じゃあこれを実際どのように応用すればいいのかよくわからない。

いきなり「手配師」になって「消費者にアンケートをとりましょう!」と提案するのか
「社内に広くアイディアコンテストを呼びかけましょう!」とするのか。いや、これは解決策ではないような気がする。

その方法自体も箱の中にある、、とか書いたところでオチはつかんな。