悪者をやっつけろ!

2011-12-19 08:22

幼少の頃のヒーロー物というのは、大体において

「悪者をやっつければ平和で楽しい日々がやってくる」

という論調であった。そもそも人間はそう考えるものか、あるいはこうしたヒーロー物に教育された結果か大人になってもこうした考え方をする人は多いようだ。

今年の冬は、計画停電であるとか、そうした制限は回避されそうだ。これは東京電力の努力の結果であると思う。ユーザとして率直にありがたいと思う。

今や東京電力叩きは世間に充満している。東電を叩いている間は、どんな人でもとても立派になる。一緒に働いたことがある人が(あるいは家族が)そうした姿勢でいるのを見ると、微笑ましくなることが多い。彼と彼女たちが危機に臨んでどういう行動をとるか見てきた立場としては。

ネットで人気者になる方法 1.古い企業をdisる 2.老害をDisる 3.ネットの可能性を誇張して誰でも成功できるとアジる 結局、経済的にも社会的にも弱い世代の代弁装置としての需要に応えているだけなんだろうな

via: はてなブックマーク - 日本の会社は「つまらない人間製造機」だったがネットがそれに似てきている - fromdusktildawnの雑記帳

正義を理由に攻撃を繰り返している人たちは、ヒーローではなくて処刑人になりたいのではないかと思う。だから問答無用に打ちのめせる悪人をみつけると嬉しそうに殴りかかる。

via: Twitter / @denkyuu: 正義を理由に攻撃を繰り返している人たちは、ヒーローで ...

多分彼らと彼女たちにとっては東京電力は悪であり、それを叩くことは平和へと繋がっているのだと思う。皮肉なことに、彼らと彼女たちは、その悪の結社が作った電気に依存して生活しているのであった。大人が住んでいる世の中は、ヒーロー物の世界より少し複雑なようだ。

伝統的な大企業だから、小回りが効くとは思わない。間違いも多々あるだろう。(私たち誰もが日々間違いをしているのと同じように)しかし大震災からの復旧を着実に進めていることに関して、一人のユーザとして感謝の気持ちを述べたい。ほとんどの日本人にとって、電気は止まらなくて当たり前のものになっている。だから感謝の声を聞くことは少なく、問題があれば叩かれっぱなしになるしかない。

しかし震災後の悪環境の元で着実に仕事をしている姿に私は感謝したい。

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ちなみに私東電の株持ってるし、父親の世代及び祖父の世代は電力会社一族であった。だから「御用ユーザ」と呼んでいただいて結構です。