かつてSteve Jobsがあこがれた日本企業があった

2012-04-13 07:46

かつてSteve Jobsがあこがれた日本企業があった

そしておそらく5年後(遅くとも10年後)には

「ソニー・オリンパス・イメージカンパニー」と「ソニー銀行」「ソニー生命」「ソニーピクチャーズ」だけが存続していることだろう。

デジタルイメージング、ゲーム、モバイルの3領域をコア事業に位置付け、エレクトロニクス事業の目標に掲げた「14年度に売上高6兆円・営業利益率5%(3000億円)」のうち、3分野によるコア事業で売上高の約70%・営業利益の約85%の創出を目指す。

via: 「ソニー復活を象徴するような製品を」──エレクトロニクス再建への道のりは - ITmedia ニュース

こう書くしかないことはわかるが「ゲーム、モバイル」をコア事業としているところは冗談としか思えない。

ゲーム事業で「すごいハードを作りました。皆さんソフトを作ってください」のPSP Vitaはとうとう一週間の国内売り上げが10,000台を割り込んだ。(ちなみに3DS は72,115台) そしてXperiaに競争力があると思っている人間はソニーの人間以外誰もいないだろう。

そもそも

またCNETでは、2011年10-12月期には、アップルとサムスンの2社がスマートフォン端末市場の利益の約95%を占めた--そのうちアップルが80%、サムスンが15%とした上で、2012年1-3月期にはこうした警告がさらに強まるとするウォークリー氏の見通しを紹介している。

via: アップルとサムスンで利益の95% - 寡頭化が進むスマートフォン市場 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

スマートフォンを作って販売するのは結構だが、利益は「Appleとサムソンの残り5%を数社が奪い合う」状況だ。

その中で唯一光を放っているのが「部品」としてのカメラ事業。最近デジカメを買い替えようとあれこれ情報を調べている。そこで得た結論は

「たいていの撮影はスマホで十分。別にカメラを持ちたい人は一眼」

だ。つまり製品としてのデジカメに大幅な伸びは期待できないが、部品としてはまだまだのびる。iPhone 4Sのカメラはソニー製ということになっている。部品メーカーとしてのソニーにはまだまだ存在価値があるということだ。

いや、未来について語るときは慎重にしなければならない。Appleは今のソニーよりひどい状況から復活したのだ。同じようなことが起きないと誰がいえよう。

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今から20年前、日本の家電メーカーはその成功故にビジネスのケーススタディで取り上げられた。そして今後は凋落故に取り上げられることになるのだろう。

かつてはソニーの凋落だけが大きく取り上げられたが、日本の家電メーカーが横一列で凋落するとなると、問題は別のところにあるのかもしれない。盛田が、大賀が、という問題ではないのだ。

その分析は経営学の人たちに任せるとして、私はどうしたもんかね。