弱い者はますます弱く(今日もソニーじゃないよ)

2012-05-09 06:55

なぜ世界に冠たる日本の家電メーカーにルンバが作れないのか?

「技術はある」。パナソニックの担当者はこう強い口調で話しながらも、商品化しない理由について「100%の安全性を確保できない」と説明する。

 例えば、掃除ロボットが仏壇にぶつかり、ろうそくが倒れ、火事になる▽階段から落下し、下にいる人にあたる▽よちよち歩きの赤ちゃんの歩行を邪魔し転倒させる-などだという。

via: 【ビジネスの裏側】日本の家電各社が「ルンバ」を作れない理由 国内製造業の弱点はそこだ!!(1/2ページ) - MSN産経west

さて、例によってこれは「嘘」のようだ。東芝は仏壇にぶつかるリスクを恐れずスマーボを出した。もっとも

VC-RB100 Smarbo(スマーボ)は2011年10月1日に東芝から発売となる、国内有名メーカーで唯一のロボット掃除機です。
幾つものサイトで言及されていますが、これは韓国のSAMSUNG(サムソン電子)SR8855という機種のOEMです。東芝に確認しましたが、何と社内でも直接関係ない人は自社開発品だと思いこんでいる状態で・・・。本来のSR8855では高性能フィルターのHEPAフィルターが採用されているようですが、スマーボでは省略されています。その割に、イギリスでの定価は約5万円で、日本の89,800円(建前はオープン価格)とは、大違いです。しかも、その価格でもイギリスでの評価はイマイチ・・・。

via: VC-RB100 Smarbo(スマーボ) 【初心者の掃除機選び.com】

まあパナソニックには技術があるが、東芝にはない、ということで納得しておこう。次にお掃除ロボットを出してきたのはシャープである。

第一弾として、掃除機能と「高濃度プラズマクラスター7000※2」を搭載し、お部屋をキレイにするロボット家電「COCOROBO(ココロボ)」<RX-V100>を発売します。
 本機は、人工知能「ココロエンジン」を搭載し、充電量や掃除の状況に応じた多彩な反応が楽しめ、音声認識※3「ボイスコミュニケーション」機能による対話操作も可能です。また、無線LAN※5と接続し、内蔵カメラで撮影した画像をスマートフォン※4で確認でき、例えば、ペットやお部屋の様子などを外出先から観察できます。

via: ロボット家電「COCOROBO」を発売 | ニュースリリース:シャープ

うわー、すごい機能が満載だー!こんだけルンバにない機能がついているんだから

推定市場価格は、RX-V100が13万円前後、RX-V80が9万円前後となっている。

via: シャープ、関西弁ほか4言語を話せるロボット掃除機「COCOROBO」 | 家電 | マイナビニュース

ちょっと高くなるのは当たり前だよね!ちなみにiRobotで一番安い機種は米国で$349.99(訳28000円)日本では48,800円。ふーん。廉価機種で、ルンバの2倍かー。

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賭けてもいいが、シャープは消費者を見て物を作っていない。彼らは「社内」を見て物を作っている。おそらくこんなロジックではあるまいか。

私が子供の頃、日本は米国からこのように言われて非難された

「日本人は新しく物を作ることをしない。他の国の製品の模倣が巧みなだけだ」

今にして思えば、これは「褒め言葉」だった。オリジナル製品を脅かすほど質が高く、安い模倣品を作ることができたのだ。その頃の日本は。こんなことやっていたら、買収されるのも無理はない。もう書いていて情けなくなる。

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さてこちらも「弱い者」のBlackberryである。オーストラリアのアップルストア前で行ったPatheticなキャンペーンの結果が

このサイト

なのだそうな。サイトにいくと、

「ビジネスをするならBlackberry!」

といった文章を延々と読み上げられる。多弁にして印象に残らない。「弱い者はますます弱く」というのは古今東西共通の現象なのだろうか。