まず問題

2012-05-31 07:08

問題が先か、技術が先かという議論は何度も何度も繰り返され、双方にもっともな理由がある。

何度か書いたことがあるが、私にとってより関心をひくのは「問題」である。この観点からして「むき出しのテクノロジー」にはあまり興味を持てない。具体的に言うと

「こんなすごい入出力インタフェース作りました。誰か使い方考えてください!」

という論文には多分2をつけることだろう。

具体的に言えばこれ

夢いっぱいのアプリケーション例

動画では5つのアプリケーション事例が紹介されています。

最初はフードトレーニング。赤ちゃんの教育ですね。

via: ディズニーの開発したタッチセンサーの新技術「Touché」がまさにイノベーション | ihayato.news

技術を紹介するビデオの衝撃と比べて、この陳腐なアプリケーションはどうしたことだろう。

次は体をセンサーにしたミュージックプレーヤー。

スクリーンショット 2012 05 06 16 06 39

手を合わせたり、指で体を触ったりして操作できます。

via: ディズニーの開発したタッチセンサーの新技術「Touché」がまさにイノベーション | ihayato.news

こんな話は今まで100回くらい聞いたような気がする。

サービスがいかに良いかも重要だけれど、サービスによって解決される問題が大きいかどうかが重要だと。この技術が素晴らしい、このサービスが素晴らしいということだけでなく、それが何の問題を解決するためのものなのか。小さい問題を解決しても大きいビジネスは生まれない。

ファウンダー曰く、

「ソリューションと結婚しちゃダメだ。問題と結婚しろ。ソリューションがダメでも、問題が正しければ違う手法でチャレンジできる。」

と。サービスをつくる前に、それが解決する問題は何なのか、そしてその問題がどれほど大きな問題なのかを考える。色々なサービスを見てみると、Pivotしてソリューションが変わっても問題は変わらないケースが多い。マーケットポテンシャルに直接つながる話。

via: シリコンバレーの歴史、スーパー・エンジェルの誕生、日本企業との懸け橋を目指すNSVについて[後編] | Startup Dating [スタートアップ・デイティング]

最初に引用したビデオより、この文章に共感を覚える、ということは私はどこか「応用、事業」よりの視点で物をみているのかもしれんな。