続 狂った独裁者に仕えるといいうこと

2012-08-02 07:09

さて、その「裸の王様ぶり」を世間に披露した楽天の三木谷氏だが、さすがに社内の誰かが「まずい」と思ったのだろう。(この反応自体少し意外なのだが)それを挽回すべく、再度インタビューに応じた。

 辛らつな評価とコメントが並んでしまったコボタッチのレビュー欄は23日、三木谷社長の判断で削除された。このことが、一部ユーザーの怒りに油を注ぐこととなってしまった。「隠蔽じゃないか」。そんな声に、三木谷社長はこう弁解する。

 「基本的にレビューは『Q&A』的な話と、製品に対するコメントの2種類。Q&A的な話題は、古い設定ソフトの話ですし、内容のほとんどが解決しているので、表に出たままだと『かえってミスリーディングだな』と判断し、いったん、落とさせてもらった。これは、まとめて過去にこういう問題がありましたけれど解決しましたよと、再掲載する予定です」

 「製品に対するコメントは、どういう形にするか考えたうえで、適切に対応していこうと。コボのサイトは『メーカーサイト』。楽天市場の一般的な販売サイトとは位置づけがちょっと違うと思うんですよ。楽天市場と同じレビューの形にすることが適切なのかどうか。例えばアマゾンだって、自社製品のレビューはかなりスクリーニングして出しているはずですしね」

via: 楽天kobo、波乱の幕開け 三木谷社長の反省と強気  :日本経済新聞

「自分たちに都合の悪い意見は削除して公開する」と言っていた前回より、かなりの「改善」ぶりである。しかしここで

「こんなことはアマゾンだってやってる」

と言ってしまったところで、広報担当は頭を抱えたに違いない。社長、あんなにお願いしていおいたのに。ちなみに「製品に対するコメントは、どういう形にするか考えたうえで、適切に対応していこうと。」のところだけ「スピード、スピード」という定形文句が入っていないのはどうしてだろう。

気の毒なのは、最前線で顧客対応に当たっている人たちだ。

公式から回答をいただいたけど、現場の方々に頭を下げられるのはこちらも辛い。上です。上。社訓に傲慢たれ!とでも書いてあるのか。 RT : 率直な反省をお伝えした上で、今後の改善に繋げたいと思っておりました。ご不快な思いをさせてしまっ



全社一丸となってサービスの改善に不眠不休であたっております。どうかご理解の程お願い申しあげます。


via: Rakuten_Kobo (Rakuten_Kobo)さんはTwitterを使っています

仕事とはいえ、自分たちがどれほど努力しても、トップが次から次へと台無しにしていくのはつらいだろう。このアカウントに寄せられた声を見れば「問題のほとんどが解消している」などという三木谷氏の言葉がデタラメであることがわかる。

東京電力でもそうだが、一旦こういう事故が起こると「正義の味方」がいろいろなところから湧いてくる。企業は本当に製品を購入し、失望したひとだけではなく「正義の味方」にも対応しなければならない。ここで言っている「企業」というのは最前線にいる人達であり、三木谷氏ではない。