ネットから離れること

2012-09-04 07:21

2000年頃「インターネットへの常時接続ができたらどんなサービスができるだろう」などと考えていた。英語で使われる言い回しだが、何を望むかについては慎重であるべきだ。なぜなら本当にそれが実現したりするから。

というわけで、今やネットへの接続がどこでも当たり前になった。そして日常生活は悪夢のようになった。どこにいても仕事のメールを「見れて」しまう。その昔「車の中でネット接続して仕事ができます」とかどっかのメーカーが展示していたが、ああいうのは仕事中毒の人には楽しいのだろうな。

先日若いお医者さんと話しをしていた。私はあれこれ話題を振ろうとしたが、明らかに私は彼女を退屈させていた。そして彼女は私が話しかけている途中に携帯電話をチェックしだした。私はこういう行為を批難するつもりはない。その昔だったら、単に反応がなくなっただろう。やっていることが変わっただけで、メッセージは同じである。すなわちGet Lost.


しかし家庭でもしょっちゅうPCに向かってFacebookやらTwitterをチェックし、人の話しを聞かない奥さんの姿を見ていると、こういうニュースに目を止めたりする。

このレストランでは今年7月から"食事中に携帯電話をお店に預けてくれたお客さんには、一律飲食代を5%引きにする"というディスカウントプログラムを実施しました。

 同店は「家族向きのアットホームなお店」であることを主眼に運営していることから、食事中もメールやSNSのチェックに余念のない現代人に向けて、「(リアルの場での)人と人との結びつきを取り戻してほしい」という願いで当プログラムを企画。メニューにこの方針を記載して以来、お客さんの5割近くが携帯電話をお店に預けているそうです。

via: 「携帯電話を預けてくれたお客さんは一律割引に!!」米レストランが仕掛けたディスカウントPR (1/1):MarkeZine(マーケジン)

映画「おとなのけんか」でもしょっちゅう携帯電話に出ることで、話しを中断する弁護士がコミカルに描かれていた。(ちなみに彼の携帯電話は水没するのだが、その時の演技は見事)時代が変われば道具立てが代わり、物語も少しずつ変化するがその奥にある人間の行動というのはそう変わっているわけではない。

であれば、多少の余裕と笑いをもってそれらを眺めたい、と思ったりする。