enchantMOONにみる日本のベンチャーを取り巻く環境の荒廃ぶり

2013-04-30 07:06

少し前のことだが、WISH2011というイベントに参加し、そこにでてきた「日本のベンチャー企業のCEO」の気持ち悪さに驚いた。

今、自分でその記事を読み返し、そこからリンクされていた記事をちゃんと読んだ。こんな下りがある。

日本スタートアップ環境は極めて特殊である

そもそもスタートアップと言って良いのかさえ分からない。

それはこう言い表せる。


"変質的なまでの人物志向、つーかプロダクトなんてクソ食らえ!!"


日本スタートアップ環境は、企業の評価を人物のみで行う。その人が有名であるか否かでだ。

有名人プロダクトをリリースすれば、クソみたいなプロダクトでも盛んにRTされ、絶賛される。誰も使わないが。

via: 最近の起業家は気持ち悪い、そしてそもそも起業家ではない。

enchantMOONというタブレットに関する違和感もこの意見に通じるところがあると気がついた。

さて、UEI社長の清水さんは、ご自身のブログで「僕は口が上手すぎるから」と書かれてた事があるんですが、本当にその通りで口が上手すぎる為にメディアも乗っかり、清水さんのブログ読者も話題に食いついているという現状もあるように思えます。

via: 僕がenchantMOONを買うのを止めた理由。 | 着ぐるみ追い剥ぎペンギン

「口がうまい」というか、、、底の浅い景気のよい言葉に飛びつく遺伝子が日本国民のどこかに潜んでいるのでは無いかと思うことがある。「驕敵撃滅の神機到来」みたいにね。

清水氏は自分は口がうまい、と思っているようだ。そしてそう思うからには彼の周囲はそのように反応しているのだろう。

プレゼンが上手すぎてEnchantMOONは夢の端末に聞こえました。

via: 僕がenchantMOONを買うのを止めた理由。 | 着ぐるみ追い剥ぎペンギン

あのプレゼンが上手ねえ。。清水氏の文章を読んで、その内容に感銘を受けたことは一度もない。底の浅い煽り文章と私の中では解釈されるのだが、それでもそれに乗る人は後を絶たないようだ。

そしてそれが「日本のベンチャー」として扱われメディアで注目されることの気持ち悪さ。

メディアが本当に魅力的な製品、サービスを開発しているベンチャーを取り上げるのではなく「知り合いのCEOに頼まれたから」記事を書いているのではなかろうかなあ。そしてそれがPage viewをかせぐ、と。

いや、こんなことに時間を使っている場合ではない。面白いスタートアップ企業はいくつもあるのだ。というわけで明日は(覚えていれば)その話題を。