世界に目を向けよう

2013-04-02 06:49

というわけで、今日は海外からのお話を2つ。

IDCという調査会社が「2015年にはWindowsPhoneがiPhoneのシェアを上回る!」と言った記事は大きく報道された。この時は2015年に20.9%のシェアをとり、iOSの15.3%を楽に上回ると言ったのだそうな。

米調査会社IDCは9日、2011年から2015年までの世界のスマートフォンの販売台数に関する予測レポートを発表した。同社は、3月末に発表したレポートに続いて、今回も2015年にはWindows PhoneがAndroidに続いて大きなシェアを占めることになると予測している。

via: 「Windows Phone、2015年にシェア第2位に」とIDC - 一部で疑問の声も - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

あまり報道されなかったのは、IDCがその予想を「修正」し続けていることだ。まずオリジナルのレポートのすぐ後にIDCはその値を修正した。2016年にWindows Phoneのシェアは19.2%ということになった。

次に昨年末、密かにこんな修正を行ったようだ。

IDC now says it expects Windows Phone to post 11.4 percent market share in 2016, in third place behind Android (63.8 percent) and iOS (19.1 percent).

via: IDC cuts Windows Phone forecast, now sees Microsoft in third place in 2016 - GeekWire

今度は2016年に11.4%だそうだ。この様子は私に「カーナビの予想到着時間」を思い出させる。最初はちょっとした条件変化で数十分揺れる。しかし目的地が近づくにつれ精度は向上し(当たり前だ)最後には必ず予想と実際の到着時刻は一致する。(これも当たり前だ)

というわけで、私も一つ予想をしておこう。IDCは2016年には、2016年における各プラットフォームのシェアをかなりの精度で予測できる。2017年その精度は100%にまで高まることだろう。

ああ、馬鹿馬鹿しい。しかしこういう「続報」は滅多に報道されないんだよね。

というわけで、予想は脇において現実の数字を見よう。

Symbian and BlackBerry are obviously the biggest losers. In Mexico, both platforms have seen double digit drops in their share of sales over the last year.

via: Windows Phone sees big gains at the expense of BlackBerry and Symbian

世界的にみれば、Windows Phoneは(IDCが期待したほどではないにせよ)躍進している。それはiOSやAndroidを打ち負かしたというよりは、Symbian, RIMのシェアを侵食することによっているようだ。

↑のページにある各国別のシェアは面白い。ヨーロッパでは概ねiOS20%, Android 50%だがドイツではAndroidが強い。でもってMexicoではまだRIMのシェアがiOSの3倍以上存在している。(確かにへっちゃいるのだが)

ちなみに

Microsoft-powered phones have outsold the iPhone in only seven markets globally and the majority of them are in eastern Europe:  Poland, Ukraine, Russia, and a fourth market classed as "the rest of eastern and central Europe".

The figures from analysts IDC show that eastern Europe is the Windows Phone's power base. Elsewhere, Microsoft's smartphones outsold Apple's only in India, South Africa and Argentina.

via: Windows Phone beats iPhone in Eastern Europe - Tech Europe - WSJ

ポーランド、ウクライナ、ロシア、インド、南アフリカ、それにアルゼンチンではWindows PhoneがiPhoneよりよく売れているのだそうな。ここらへんは国ごとにいろいろな事情があるのだろう。誰か調べて本にしませんか?結構楽しいと思うのだけど。

というわけで、「日本」の携帯キャリアのトップはこう言うことができる。

「端末の販売総数では他社に負けていないが、MNP(番号持ち運び制度を使った転入出)で負けている。日本と米国は(iPhoneにとって)特別な市場で、韓国は『否』、欧州も『否』という感じ」

via: 新OS、iPhone導入...ドコモ社長に聞く戦略  :日本経済新聞

いや、あんたはその「特別な市場」だけで商売してるんでしょ、と言ったら負である。社長、今度は「南アフリカでも否、ウクライナでも否」とかもっと強烈なのをお願いします。


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さて、話は突然変わる。今年の正月私の父が中国に旅行に行ってきた。そこで見聞きしたことの一つに

「TVで抗日ドラマばっかりやっている」

というのがあった。まあ中国だから、と思って聞いていたが裏にはいろいろな事情があるようだ。

「中国のハリウッド」と呼ばれる横店映画城がエラいことになっているのはご存知でしょうか?。既に「KINBRICKS NOW」でもいくつか紹介され、拙ブログでもいくつかネタを出していますが、中国共産党宣伝部によるテレビドラマへの数々の容喙(刑事物はダメ、裁判ものもダメ、歴史ドラマは全体の1割まで、など)により、横店で撮影されるドラマの大半が「共産党的に清く正しく美しい」抗日戦争をテーマにしたものとなっているのです。

via: The Useless Journal of CHINA

政治の行くすえが見えない状況では抗日ドラマを作るしか無い、ということらしい。それならば共産党的に必ず許容されるのだそうな。

報道とか製作の自由がとか言いたい人はいえばよいと思うが、新年度が始まり「体制変更」がなされ、同じような気分にある勤め人は多いに違いない。天候が読めないときは、物陰に潜んでおとなしくしている、というのが古今東西不変の真理である。

というわけで、いつまで続けられるかわからない当ブログですし、気がつくといくつか記事が消えるかもしれませんが、その時は「何かあったのだな」と察してください。