ロボカップ@玉川大学に行ったよ

2013-05-10 07:21

どこかで「ロボカップやってます」という広告を観た。5/6は父親と子供二人で暇な時間があることがわかる。長男はロボカップに行きたいといい、長女は映画に行きたいと言う。二人のあれこれの交渉の結果長女が長男からいろいろの譲歩を引き出した上でロボカップに行くことになる。

玉川大学とは名前だけ聞いていたが、行くのは初めて。まず入り口のところでサッカーだかフットサルのグループが「サッカーボールを蹴ってコーンを倒したら何か商品がもらえる」というのをやっている。長男がさっそく挑戦。3回けって一個おとした。長女はやらないとのこと。

そのあと手荷物検査がある。私たちの後ろに大きなバックパックを背負った男性がおり、

「え、検査するんですか?カメラたくさんいれているんで(金属探知機)がなりまくりだと思います。え?開けるだけでいいんですか?」
(かかりの人)「ええ、開けるだけでいいことになってます」
(男性)「ええ、せっかくだからちゃんと検査してくださいよ!(同じ叫びを数回繰り返す)」

こうした雰囲気は会場のそこかしこに見られる。私としてはこういう空間のほうが居心地が良いのは認めなくてはならない。

スタンプラリーがあり、広い大学構内の会場をくまなく回るようにできているのはよい仕組みだと思う。玉川大学は思ったより広く、そして起伏に富んでいるのでなかなか大変だ。今だからいいが雨が降ったり、暑かったりしたら奥の会場には誰もきてくれんだろうな。

ロボカップ@Homeという競技の決勝を見る。まず最初タイのチームがでてくるが、そもそもろくに動かない。この@Homeはプレゼンとロボットの動きがセットになっており、ロボットが動かなくても、間が持つのはいいことだ。しかし全く動かないというのはどういうことだ。

次に日本の大学がでてくる。セッティングで、ペットボトルが2つおかれた机との距離をメジャーではかってロボットを設置する。その上で

「透明な物体がはいったペットボトルと、そうでないものを見分けます」

とデモを行う。なんだこれは。メジャーではかって距離を設定してるなら簡単じゃないか。そもそも画像認識部分は全部Kinectだし。

ここで子供があきてしまい別の会場に移動する。ロボットサッカーの決勝戦をあちこちでやっている。人型ロボットの小さいものはPK戦になっているのだが、そもそも審判もPKのルールをよく知らないらしい。進行がとても遅い。

これを見ていると人型ロボットというのは、いかに「未来」にあるものかがわかる。人型でないロボットは素晴らしい速度で動き、フォーメーションとか見せてくれるのだが、人型ロボットは正しい方向に歩くだけで一苦労である。

レスキューロボというものあるのだが、ある大学のロボットがゆっくりゆっくり動いていく。なぜか長女はそちらがきにいったらしくそれを見ている。

そのあと地下で行われる「ロボット買ってきてサッカーやらせる」競技の決勝を見る。台湾の大学同士の対決だ。なぜか4体対3体。なぜかというと5体まで出していいのだが、ロボットが一台100万するのだそうな。練習ではどちらのチームも見事にボールを見つけてシュートしていたが、試合になると話は別である。そもそもコートの半分以上離れたところにあるボールを見つけることができないし、どちらが自分のゴールかもよくわかっていない。だからown goalの危険性がとても高く、ゴール前でのロボットの動きには観客もはらはらさせられる。いや、別の意味で楽しい。

といったところでだいたい見物はおしまい。

@Homeの完成度の低さには正直驚いた。予選ならともかく決勝であの程度とは。。もちろんデモの本番でシステムがへそを曲げるのは私もよく経験したから理解できるが、彼らのプレゼンを見る限り、システムが完璧に動いたとしてもそもそもそんなに面白いことをやってくれそうにもない。

レスキューロボットも、「将来的な実用を目指す」というよりは「大学生の思い出作り」が目標ではないかと思えた。もちろんそれで十分という意見もあろうが、どことなく「ロボコン」と似通った「ルールの中でがんばっている」気持ち悪さを感じる。今や「ルールを新しく見出す」ことの重要性に着目するべきではなかろうかなあ。それができないがためにやられっぱなしではないか。あ、日本は大学はそういう役割を期待されてませんか。

とはいえ子供はご機嫌であった。そういえば小学生の部もあったなあ。ちなみに一番驚愕したのは、玉川大学内部になる幼稚園の豪華さであった。