リスクを避ける最も良い方法

2013-07-09 07:12

それは現在と何も変えないことです。新しいことには常にリスクが付きまとう。そんなあぶなっかしいことをやるようでは、日本の一流企業とは言えません。

冗談のようだが、この考え方はあたっているのだと思う。

テレビの視聴者の大半は「シニア」であることを考えると、今回のような措置は仕方ない部分があるとは考える。例えば、スマートビエラに映し出されたニコニコ動画をフジテレビの放送と勘違いしてフジテレビにクレームを入れるという可能性も「無い」とは言えないのだから。

リテラシーの高いネット放送と、必ずしもリテラシーが高くない国民全体を対象としたテレビ放送という立場の違いが、今回のCM放送却下の本当の原因なのである。一見すると「テレビ放送の利権」を守っているようで、実は守っているのは「視聴者」なのだ。

なかなか進まない通信と放送の融合ではあるが、それを遅々とさせているものは、視聴者全体のリテラシー、なのかもしれない。

via: スマートビエラはなぜ、CMを拒否されたのか?(大元 隆志) - 個人 - Yahoo!ニュース

仏壇のろうそく倒すといけないから、ルンバを作りませんでしたー、と同じようなロジックである。確かに

「ニコニコ動画の内容についてフジテレビにクレームがはいる!」

のは見過ごせない巨大なリスクだ。国民を守らなくちゃ!

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この話のオチは

「そうまでしてパナソニックが宣伝しようとしている製品が、全くのゴミ

であるという点。いや、考えると悲しくなるからこの話題はもうよそう。

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もう一つ先日書いたエントリーの続編。



サムスンはこのプロモーションのために、ジェイ・Zの新作「Magna Carta Holy Grail」を1枚(コピー)あたり5ドルの条件で合計100万枚分購入、同アルバムが一般にリリースされる3日前の7月4日に「Galaxy」の一部機種のユーザーに向けて無料配布を開始していた。

ところが、このためにつくられたモバイルアプリをダウンロードしたユーザーの間からは、楽曲を無料で提供する代わりに、端末の着信情報や位置情報、登録されたEメールアドレス(送信先)リスト、ソーシャルメディアのプロフィール情報など、さまざまな個人情報へのアクセスが求められることに対して不満の声が上がっているという。

via: サムスン、米国で勇み足 - ジェイ・Z最新アルバムの無料配布用アプリに非難の声 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

少し前まではこういう「ユーザが激怒する暴挙」はソニーの十八番だったが、最近はすっかり丸くなったなあ。というか誰も相手にしてないだけか。

こういう「製品のプロモーションのため、有名人を起用しよう!」というのは洋の東西を問わず行われることだが、多分考えなおしたほうがいいと思うのだ。こんなことになるよ。

PORTLAND -- Nearly 300 people camped out overnight in downtown Portland for the grand opening of the new Microsoft store.

The first 200 people in line got "meet and greet" passes to go back stage with the band Weezer. Weezer will perform downtown Friday night at 7 p.m.

via: Hundreds camp out for Microsoft store opening | kgw.com Portland

オレゴン州ポートランドにMicrosoft Shopをオープンする際、先着200名様にバックステージパスがプレゼントされたのだそうな。

熱心なファンは冷たい雨の中行列を作ったらしい。そして誰もMicrosoft shopには関心がなかった。彼らと彼女たちはただチケットが欲しかっただけなのだ。そしてニュースもそうした取り上げ方しかしてくれない。