iPhone5Cの失敗

2013-10-18 06:48

私はApple原理主義者だが、現実主義者でもある。そして例えばこんな「現実」をみれば、おそらくiPhone5CがAppleが当初想定したよりも売れなかったであろうことはわかる。

もちろん5Sが売れすぎているという議論もできるわけだが、

国内でアップル製品に人気があるかどうかは販売チャンネル価格から見て取れる。iPhone 5S のネット通販「淘宝」の価格はまだ比較的安定しているが、iPhone 5C の国行[?]は、アップルの正規価格 4488 元から 3500 元にすでに下落している。

via: やっぱり iPhone 5C は売れていない? | maclalala2

これをみても売れ行きが好調とは言えないようだ。

5Cは5とほぼおなじ機能をプラスティック筐体に詰め込んだものだ。価格は米国のSIMフリー版で比較すれば5Cのほうが$99安い。そして現在iPhoneに興味を持つ人は$100の差を気にしなかったということなのだろう。

初期に購入するのは

「iPhoneを買うためなら腎臓でも売り払う」

という人が多いだろうことを考えると、5Sに人気が集中するのはわかるが、どうもその傾向は変わらないようだ。

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現在Androidのシェアは世界でみれば8割。この比率は私のような古い人間からみると「見慣れた」ものだ。一時はWindows8割、Mac1.5割りとかそんなシェアが続いていた。

しかしどうもPC業界の構図をそのままスマートフォンに持ち込むのは間違っているようだ。

A study of more than 200 billion ads on Facebook says that mobile ads on iPhone generate 1,790 percent more return on investment than ads on Android. Even worse, advertising on Android actually costs more than it returns.

via: Facebook ad profit a staggering 1,790% more on iPhone than Android | VentureBeat

Facebook上の広告での話だが、iOS端末からのリターンはAndroidからのそれよりも17.9倍も大きいという。それどころかAndroidに広告だしても「原価割れ」なのだそうな。

というわけで、AndroidはOSなのだが、iOSは良質なプラットフォームとして機能している。ではシェアをどう考えるか、プラットフォームの質を落としてもシェアを狙う必要があるのか、とかそんなことを考える必要がある。

では5Cの狙いはなんだったのだろうか。美しいカラフルな筐体が価値を持つ、それを証明しようとしたのだろうか。

もう少し時間がたってみないと分からない、、とは言っていられないのだろうな。しかしイエローだけが在庫がないのだが、これがやっぱり人気なのかな。おれが6Cを買うとすると何色を買おうかな。