ダメなプレゼン/悪いプレゼン

2014-04-28 07:47

先週の金曜日に某所で2名のプレゼンを見た。

まず「ダメなプレゼン」のほうからだ。従来の「スライド」を用いる最大の欠点は「話す内容をネタバレしてしまう」ことにある。想像してほしい。映画であらかじめ「あらすじ」を表示したあとで延々それについて語られる様子を。考えないで作ったスライドを使ってプレゼンをするのはそれとなんら変わるところはない。

さてこの人が使ったのはPreziというズームインタフェースを使ったプレゼンソフト。そこにこんな「スライド」がある。

スライド

多分プレゼンの導入で「笑い」をとろうとしたのだろう。機械学習を使って女性のスリーサイズから◯カップを推定する試みなのだそうな。説明しているうちに、まずこのスライド全体を写してしまう。見ているほうは全体概要がわかる。

次に話の流れとともに「機械学習でやると31%です」といい、数字をズームアップする。会場は静まり返っている。次に「そうはいっても自分でやると38%です」と左下をズームアップする。会場少し笑いが起こる。でもさあ、もう最初にネタバレしてるんだよ、スライド全体を写したところで。ネタの質とかそういうことは問わないとして、なんのためにこのソフトを使っているのか見ている側は不安になる。

さて、次は「悪いプレゼン」の例。これは古典的なものだ。次に話した人の「スライド」にこういうものがあった。(うろ覚え)

スライド

文字は1.27倍だがグラフはどうみても3倍に伸びている。これは笑っちゃうくらい古典的な「グラフの先っちょだけ切り取りました」のパターン。しかもこれが「私はこんなすごいことをしました!」の決め手となるスライドなのだから聞いている方は暗澹たる気持ちになる。

というか私は最初このグラフは「ギャグ」でいれているのだと思ったのだが、クスっとしたのは私だけだったようなので、多分勘違いだったのだろう。

というわけで私としてはブログのネタができて収穫のあったイベントであった。こういう古典的な例も悪くないが、もっとExcitingな新しい試み(良いもの悪いもの含めて)見ることができないかなあと思ったりもする。今から考えればWWDC2013のlunch timeにあったプレゼンはいずれも見事なものだった。ああいうのがまた見たいなあ。