日本企業のスピード感

2014-07-07 06:58

こんな記事を読んだ。

AGLのようなオープンソースプロジェクトによって共通プラットフォームの開発を加速させなければ、車載情報機器の開発期間はどんどん長くなっていく。そうなると、進化を続けるスマートフォンに取って代わられることになるだろう。今必要なのはスピードだ。

via: 車載情報機器:車載Linuxのオープンソース活動は携帯電話機の轍を踏んではならない (1/2) - MONOist(モノイスト)


この

「いつか将来スマホにやられてしまうぞ」

という現実離れした考えはとこからでてくるんだろうか。ちょっというと

現実-前線から遠く離れた東京においてはこのような計画が検討されていた。

「十二月三日、大本営陸軍部ではレイテ決戦指導に関し、第二課長(作戦)服部卓四郎大佐が梅津参謀総長につぎのように報告した。(中略)

「決戦時期ニ於テハ」三個大隊レイテ湾逆上陸に到っては、正気の沙汰とは思われない。

こ れらの案は刊行本「大本営機密日誌」にも、戦後服部大佐自ら書いた「大東亜戦争全史」にも現れることはない。レイテ決戦強行の責任は専ら南方総軍に転嫁さ れるのだが、空想的な机上作戦を推進して、無益な犠牲を重ねた責任が実は大本営第二課にあったことを、これらの文章は明瞭に示しているのである。」

レイテ戦記 中巻 P415-418)

この計画が立てられた12月上旬と言えば、レイテにおける米軍と日本軍の戦力差が実在兵力数にして17万以上対1万以下(レイテ戦記 中巻 P465 第27図)に開いていた時期である。

via: 失敗の本質の一部


戦力差が17:1に開いている時期に「逆上陸を敢行だ!そうしないと負けてしまうぞ。」とか「作戦を練っている」ようなものだ。現在の車載情報機器とスマホの戦いは1944年12月時点でのレイテ決戦と同じような状況だと思うのだが。

こんなFoundationとか生ぬるい集団を作って安心しているくらいなら、とっとと「すごいプラットフォーム」を出せよ。っていうか今でてないともう勝負にもならん、、とかこういう団体で言うと嫌われるんだろうな。日本的組織では現実を見つめてもかまわないが、それを発言するのはご法度だ。「周りの人が傷つかない」ことなら行っても構わないけどね。