なぜ教育が必要なのか

2014-08-04 07:03

アフリカでエボラ出血熱が流行しているとのこと。現在感染を防ぐ試みは先が見えない状態らしい。おそらくそれにはいくつかの理由があるのだろう。

私はそれについて語れるほどよく知ってはいない。しかし一つの側面に注目したい。

エボラのアウトブレイクは断続的に猛威をふるい、大きな集団が国間や都市間を移動し、人々は西洋医学に疑いの目を向け続けていて、地元及び国外からの医療関係者たちを苛立たせている。地元の宗教は、病気に感染した人を家族が看護し、埋葬の時には未だ感染力を持つ遺体に触れることを奨めている。・・・ 特に葬儀は感染の機会となっている。アフリカ西部のイスラム教徒たちの習慣では、遺体は24時間以内に家族の手で葬らなければならない。... 葬儀の方法を変更しようとしている政府は、愛する家族を防護服に身を固めた医師たちが取り扱うのを拒否するリベリア人からの抵抗に直面している。

via: なかなか感染防止できないリベリアのエボラ対策: 忘却からの帰還


宗教は大事だという人がいる。しかし現実から目を背けることに加担する傾向があるのは事実だろう。ウィルスとはなんなのか。それはどのように伝染するのか。宗教とはどういうものなのか。こういう記事を読むと改めて「教育」の必要性について思い当たる。

いや、そんなのはアフリカの一部の話であって、先進国ではそんなことはないよ、という人はこのページを見るべきだ。

本講座では、独特な波動理論から、生きとし生けるものの本体をなす水の本質を追究して来られた江本勝先生と、EM(有用微生物群)の開発でエントロピーという科学の常識を破壊し、環境汚染や体内汚染に決定的な解決策を呈示してこられた比嘉照夫先生、このお二人の世界的に著名な研究・実践者をお迎えて、地球進化の正しいサイクルを取り戻すことで、崩壊の文明から蘇生の文明への道を探りたいと思います

via: 「ガイア、この水と微生物の共鳴する世界」 | 江本 勝 | 明治大学リバティアカデミー


明治大学は堂々とこうした「講義」を一般に向けて提供しようとしていた。この講座の内容と、アフリカ西部イスラム教徒の主張はほぼ同レベルにある。

あるいは私がみた中で最も恐ろしい映画の一つ、コンテイジョンでジュード・ロウが演じていた「伝染病を治癒する方法を知っている男」を思い出してもいいかもしれない。

ジャーナリストのアランは、伝染病に関しての取材で注目を集めるようになる。だが、「自分はレンギョウによるホメオパシーで感染症が治った」などとデマを広め、それがウソであることが後に明らかになる。彼は、企業投資家のためにデマを広めていたのだった。

via: 「コンテイジョン」あらすじ・ネタバレ | 1分で分かるネタバレ


こういうことなのだろう。先進国だろうがなんだろうが、いくら教育を施そうが、こうした偽科学を根絶することはできない。あるのは絶えざる戦いであり、教育はそれを有利にするのに役立つにすぎない、と。

ちなみに前掲した明治大学の講座はいろいろな意見により見直しがなされているそうである。間違いが生じるのはさけられない。しかしそれを是正する動きが現実化するところがおそらくは西アフリカと日本の違いなのだと思う。しかしその「違い」は非常に危ういものであることは覚えておかなければならない。