Innovationを起こすには

2014-11-20 07:07

というわけで重要なのはイノベーションである。問題はそれをどうやって起こしたらいいのかわからない点だ。

というわけでよくあるのが「若い人の自由な発想に期待する!」という言葉である。この年になるとこの言葉を聞いた途端「ああ、ダメだな」と確信できる。

シャープの社長が言っていることにいいことと悪いことがあるので引用する。まずいいこと。

何か新しいことをしようと思った時に、7割の人が賛成して、3割の人が反対したら、それ失敗しますわ。9割の人が反対して、1割の人が賛成したら成功します。それぐらい新しいもんて、普通の考えから見たら訳わからんもんなんです

引用元:(この人に聞きたい)脱トップダウン、かじ取りは?:朝日新聞デジタル

これは正しい。しかしこれは間違っている。

アニメの声優の声で「べ、べつに、あなたにほめてほしくて掃除したんじゃないんだからね」などと話すおしゃべり機能付きの少し変わった掃除機だ。高橋社長は「全然売れへん」と苦笑いするが、「社長がどう思おうが関係なく、こういう商品を出していくのはいいことだ」と話した。

引用元:Yahoo!ニュース - シャープ「おもろい家電」再び 失敗も評価する新制度 (朝日新聞デジタル)

自由な発想といった途端に「アニメ」しか思い浮かばないのが常人というものだ。

最近思うのだ。Innovativeな発想というのは、ブレストから生まれるものではない。それは

「高度な緊張を要する生活」

をおくることができる個人から生まれるものだ、と。新しいことを考える人間というのは、常に新しいことを考えている。そしてアイディアはどこで生まれるかわからないが、それを育てるための土壌を作る努力を怠ってはならない。

土壌とは何か?すでに何度も失敗したもの、ありきたりなものを認識しそれを嫌悪するメンタリティ。それに解決策は見つからなくても他人が「まあそういうもんだよ」と思っている事に対して「どう考えてもおかしい」と問題意識を持ち付けること。

こうした土壌が常に無意識下で動いている人は突然変なことを言い出す。もっていた問題意識に、なにかがヒットした瞬間「アイディア」が生まれる。こうしたプロセスは生活の中で常に行われているものであり、「イノベーティブ発想論」の講義をとったり、会議室で数時間をすごしたからといって生まれるものではない。

そうした事実を無視して「若い人の」とか「女性の」とかいう人間が上にいるような組織では決して「新しいもの」は生まれてこない。アニメ声で喋る掃除機なんてどこが新しいんだ?

と思ったのだが

米国式の「優秀な経営者がトップダウンで物事を進める」だけが正解ではなかろう。我が国は伝統的に「ボトムアップが得意」なのであった。であれば萌え掃除機がでてくることを許容しなければ、他のまともな案も下からでてこない、といことなのかもしれないし、そうした異なった方法論で成功に至らない、、とは誰も言えない。なんとも悠長なとは思うけどね。