たかがメールアプリ

2014-11-17 06:57

先日中学校の同窓会的な集まりがあった。「今何やってるの?」と聞かれリリースしたばかりの自信作(iOSアプリ)を見せた。

女の子たちは全く反応を示さなかった。「普通の人」にとってアプリのインタフェースがどうだとかは「どうでもいい」ことなのだと思う。

私が最初に勤めていた会社の友達と話しをすることもある。彼らと話していると

「この会社にとってはアプリは”そんなもの、どこか外注に作らせておけ”というものなんだろうな」

と思う。

彼らにとってはこうしたエピソードは異なる太陽系でのできごとのように思えるだろう。

Googleエンジニアたちは、エンジニアに典型的な強迫神経症的やり方で、社内のGoogle+やフォーラムに長文記事を掲載し、サポートされなくなったユースケースを、どんなに細かいものであっても残らず列挙した。エンジニアが毎日使っている機能を奪うほど恐ろしいことはない。さらに、文字をアイコンに変え行間を広げる決定が下されると、Googleエンジニアたちの怒りは頂点に達し、Gmailチームのオフィスを、よろいかぶとを身にまとい、たいまつと剣を持って襲撃する準備が整えられた(その手の代物を所有しているGoogleエンジニアが多いことに驚くだろう)。

引用元:GoogleがGmailとInboxを分けた理由 - TechCrunch

「たかがメールアプリ(この記事はWebインタフェースだが)」のインタフェース変更に対してこれだけの怒りを持つ人たちが大勢いる。彼らと惑星トヨタの住人をどう比べよう。売上高だろうか、利益率だろうか。

いやそうではない。考えるべきは自分が何に興味を持ち、何を生業としようといているかだ。ちなみに私はGoogleが新しく出したInBoxというアプリを大変気に入っている。少し前までMailboxというアプリを愛用していたが、あっさりこちらに乗り換えた。そしてこのアプリのいくつかの動きに驚嘆するとともに、悔しい思いをしている。私はToyotaがものすごい利益をだした、というニュースを聞いても別になんとも思わない。そういうことなのだと思う。