信用をなくすということ

2014-12-01 07:15

今年の初めに私はこんなことを書いた。

もし家電メーカーに本当に実力があるならば、誰もが参加できるKickstarterに「社内で検討され、厳選された」提案を出して「素人」を簡単に蹴散らすことができるはずだ。いわば「プロの格闘家」なのだから、素人とStreetで喧嘩して負けるわけがないよね。

引用元:ごんざれふ

でもって昨日こんなニュースが飛び込んできた。

それは、Sonyという日本の大手電子製品企業のプロジェクトとしては、今日(米国時間11/28)発表されたばかりだが、実は数か月前からクラウドファンディングのサイトに登場していた。FES Watchと呼ばれるその製品は盤面とバンドがeペーパーによる一体成型で、最初は消費者の率直な反応を見るためにその超有名なブランドをあえて隠して登場した。

引用元:Sonyの社内起業第一弾“eペーパーウォッチ”は社名を隠してクラウドファンディングに成功 - TechCrunch

今や消滅に向かって一直線のソニーだが、まだ社内にはこういう人材がそろっていたか!すごいぞ!と言いたいところだが...

ビデオをみると、たしかにクラウドファンディングに成功するだけのアピール度が存在するように思う。(もちろん実際に製品がでてきたときにどうなるかは神とソニーのみぞ知るところだが)

しかし

過去にソニーがネットでやらかした数々の失敗を思いだすとき「これも結局仕込みなのでは?」という疑念が頭をさらない。いや、もちろんなんの根拠もなく言っているよ。

「ソニーマーケティング(株)より製品の貸与は行いましたが、ブログ内の体験レポート記事はあくまで"各モニター個人の体験"に基づくもので、pinkyさんの体験によるコメントに、ソニー側からのコントロールや「ヤラセ」を行った事実はございません。

 しかし残念ながら、pinkyさんのコメントや画像が一部の方々に誤解を与え、それに対する様々な憶測のコメント、議論が急拡大する結果となりました。最終的には、当初の企画趣旨とは全く異なる方向へと発展したため、企画しましたソニーマーケティング(株)の判断で、「ウォークマン体験記」は終了させていただいた次第です。」

引用元:ソニーマーケティング:「プロモ」でしたが「ヤラセ」ではありません - Engadget Japanese

日付をみれば、もう9年も前の出来事か。。とはいえ9年間で「をを、Sonyは新しくなった!」と思わせるような出来事があったかと言われれば「はあ」と答える。これが「企業として信用を失うこと」なのだな。

ーーー

いや厭世的になってはいけない。私にとってNTTの3文字はトヨタの3文字とほぼ同等だが、では彼らの全てがゴミかといえば、そうではない。この動画は率直に気に入った。


この動画が他ならぬDocomoからでてきたということには驚いた。私は会社から

「こんなキャンペーン始めました。ぜひFB、Twitterで拡散に協力お願いします」

といわれても、それだけでは決して「拡散に協力」しない人間だが、これくらい面白いものを作れば、他社(それどころか嫌いなグループ)であっても喜んで拡散するだよ。あたりまえだけど、「社員だから拡散」じゃなくて「誰もが思わず広めてしまう」ものを作んなくちゃ、って私は誰に言っているのでしょう。