競争力

2015-02-20 07:15

親愛なるソニーがなにやら発表したようだ。

18日の経営方針説明会で公表した「17年度の連結営業利益5000億円以上」は、事業部が先行して発表した3カ年計画の数値を積み上げる形でまとめ上げた。これにより、事業部は市場に対して計画達成の義務を負うこととなった。

「事業部は顧客ニーズを、顧客と接して感じている。株主のニーズも直接対面して感じたほうがいい。本社に報告して終わりという意識を変えるべき」(幹部)とのねらいが吉田CFOにはあったという。

引用元:アングル:ソニーの分社化推進で社内に緊張感、事業撤退も躊躇せず (ロイター) - Yahoo!ニュース BUSINESS

このやり方からはいつかの富士通社長が言った

「週刊 東洋経済」2001年10月13日号 東洋経済新報社発行、94ページより)
―就任以来ずっと下方修正が続いている。社長の責任をどう考えるのか。
秋草 くだらない質問だ。従業員が働かないからいけない。毎年、事業計画を立て、その通りやりますといって、やらないからおかしなことになる。計画を達成できなければビジネス・ユニットのトップを代えれば良い。それが成果主義というものだ。
―従業員がやらないから、といえばそうだが、まとめた責任は社長にあるのではないか。
秋草 株主に対してはお金を預かり運営しているという責任があるが、従業員に対して責任はない。やれといって、(社長は従業員に)命令する。経営とはそういうものだ。

引用元:不治?

に相通じるものがある。つまりソニーの経営者は

「もう事業部独自に責任をもってもらいます。自分たちはその数字をまとめますから、文句は事業部長に言ってください」

と投げ出したような印象を受ける。

これを無責任と非難する人もいるだろうが、そうせざるを得ないのだろう。今やソニーの「トップ」とはこんな人間ばかりなのかもしれない。

半年に1回フラッグシップを出す、という点についてはこれまでもご説明していますが、まず、ソニーの技術「Best of Sony」と言っているからには、技術のシードがある限りそれを集めて商品化する、ということがあります。それに外部要因、デバイスやプラットフォームの進化度もあります。ここでユーザーエクスペリエンスが一段階上がるな、と判断したのが、過去の「Z」「Z1」「Z2」、そして今回の「Z3」と続けてきましたが、要はそういうネタが揃えばやるし、揃わなかったら進化しにくい、ということです。この間で、基本的に「ソニーはフラッグシップを持っている」「軸がある」という打ち出しができたと考えています。一年に1回よりも、半年に一回やったことで、フラッグシップの認知としては、よりいい結果を得られたと思っています。

引用元:【西田宗千佳のRandomTracking】ソニーモバイル鈴木国正社長に聞く「4世代目Xperia Z」軸でのスマートデバイス戦略 - AV Watch

この人間はさすがに大赤字をだして首になったようだが、それが表面にでるまでスマホはソニーの柱の一つと目されていたのだ。そしてこの「わけのわからない戯言」を並べる人間が出世した、ということはソニーがそういう会社であることを意味する。

もはや内側からはなんともならない。破れかぶれでとにかく全部さらしちゃうよ、というのが今回の「経営判断」のように思える。

それはそれでいいのだが(別にソニーの株持ってるわけじゃないし)米国発のこういう記事を読み、ため息をつきたくなるのは私だけではなかろう。

Microsoftのイノベーションは、AppleやGoogleの強力なライバルになり得る。AppleとGoogleはテクノロジを主に自社のプラットフォームでのみ展開しているが、Microsoftはその両方のプラットフォームでも大きな存在感を示しつつある。

 一見、競争は煮詰まっており、製品ラインの進化は緩いように見えるが、Microsoftは製品とサービスの両方の面で大きな変化の最中にある。同社は状況を動かしつつあり、しかもその速度は猛烈だ。今後はMicrosoftに注目していく必要があるだろう。

引用元:モバイル時代のマイクロソフト、生まれ変われる3つの理由 - (page 2) - ZDNet Japan

なんというこの「経営者の力量」の差異はなんなんだろうね。

まあそれはそれ。だいたいあたる「予言サイト」の執筆者としては

私は今後ソニーはゆるやかな解体と、家電消滅(カメラ部門は独立して残る)と思っているが、この記事を読んでその確信が高まった。

引用元:ごんざれふ

という予言がちゃくちゃくと現実のものになっているのを静かに見守ることにしよう。