下からの破壊

2015-07-09 06:59

自分で作っておいてなんだが、Goromi for Youtube(いろいろあってこう言う名前になってます)のトップ画面が嫌いだ。とは言っても私が作ってるわけじゃないよ。日本のTop動画が表示されるのだが、それが私の趣味とは合わないのだ。

しかし私がどう思おうと、その中の何人かは呆れるほどの金を稼いでいるらしい。こうした図柄はある程度世界で共通らしく、こんな人もいるのだそうな。

PewDiePieことFelix Kjellbergは、YouTube族の王様だ。彼は90億ビューを誇るYouTubeのスターで、スウェーデンの新聞Expressenは、彼の昨年の広告収入を700万ドルと推計している。オンラインのスターたちの稼ぎとしては、これぐらいが今やふつうだから、おそろしい。

引用元:YouTubeで1年に700万ドル稼いだPewDiePieが批判者たち向けの説明ビデオを公開 | TechCrunch Japan

彼らが何をしたか?典型的な「下からの破壊」である。はるかに安いコストと既存の市場支配者が「なんだこんなもの」というチープな「製品」で視聴者を奪ったのだ。

Kjellbergがそれだけ好調なのも、当然だ。始めた時期が早かったこと。そして9-12歳といういわゆるプレティーン層(preteen, 数詞に’teen’がつく前)の心をつかみ、iPadは持っているがやることがなくて退屈している彼らの目と時間を、やすやすと奪いとった。PewDiePieみたいな人物は、今後どうなるのだろうか? いずれ、メジャーなメディアに買われてしまうのか、それとも逆に、放送や映画の大手たちは、スウェーデン出身のホットドッグの売り子に自分たちのランチを食われてしまったことを、悟るのだろうか?

引用元:YouTubeで1年に700万ドル稼いだPewDiePieが批判者たち向けの説明ビデオを公開 | TechCrunch Japan

TVが視聴者をバカにしきった番組を作っている中、「子供ならこんなコンテンツで十分だ」ということを身を持って実証したのだ。思うにこれはTVが映画に対してしたのと同じことだと思う。TVが勘違いしていなかった頃、映画は自分たちの力に対して勘違いをしていた。そしてTVは今や下からの破壊にさらされることになった。

彼らはどうなるんだろうね。例によって我が国では変化がとてもゆっくり起こる。消費者としてはNetflixが全てを一掃し、Youtuberとともに残ってくれても全く構わないのだけど。