大企業で出世するタイプ

2015-09-01 07:17

確かにこういう人間は出世するだろうなと思う。

課長:「がんばります、とは言いましたが…」

 上司:「あの場(会議)で『がんばります』って言ったことはイコール『やります』という意味ですよ。そうなってるじゃない。じゃないとあの会議は何のためにあるんだ。そんな話は通用しない!数字を落とす(達成できない)のはあり得ない!」

 課長:「実力不足でできなかったんです」

 上司:「やるって言ったのに今さらナニ言ってるの。結果は結果。あんたが自分で(カンパニー)社長に対して、数字を落としたと説明してこいよ」

引用元:東芝現役社員が録音していた「無間地獄」 (3ページ目):日経ビジネスオンライン

ビジネス書には部下のモチベーションがどうとうかいろいろな話がのっているが、まあ多くの企業で行われていることはこんなものだろう。そしてこういうことができるタイプは大企業で出世する。間違いない。

ということは多分東芝の「上の方」にいる人間はここにでてくる「上司」のような人間ばかり、ということになる。それがいきなり

「これまでのような粉飾はせず、正直に報告しろ」

なんて言われてもねえ。想像だが東芝の内部では

「正直ってのはどこまで嘘をつくこと?」

というのが部門間で調整されているのではなかろうか。おおっぴらではなくてもね。その調整をしくじれば失脚する。

室町正志社長は「内部通報が企業風土の改善につながるという意識が社員に出てきた。これに向き合うことが株主の信頼を取り戻すために大切だと思っている」と話した。前向きな話に聞こえるが、それほど不適切会計が社内にまん延していたことの表れといえる。

引用元:東芝、土壇場で混乱増幅 内部通報が相次ぐ  :日本経済新聞

上司に向かって「本当にこと」なんか言えるわけないから内部通報をする。つまり正式に上がってくる「修正決算」は全て嘘なわけだ。そりゃ修正決算もいつまでもまとまらんわな。

だがシニア記者はこの「修正」を「鵜呑みにするわけにはいかない」と考えていた。なぜか。詳しくは今週発売の日経ビジネス8月31日号をとくとお読みいただきたいが、一言でいえば、決算修正にかかわっているのが、東芝と、東芝にまんまと欺かれた新日本監査法人だからである。

 修正の前提となっている調査報告書をまとめた第三者委員会も、東芝が選任した弁護士、会計士で構成されている。つまり依然として東芝による「自作自演」が続いているのだ。

引用元:東芝会見、やっぱり当ててもらえませんでした:日経ビジネスオンライン

もう東芝は上場廃止し、社内の検査は東芝と関係ないところが行い、(米国でいうところのSEC?ゴルゴ13でそんな場面を見たような気がする)罪をおかした連中は残らず刑務所に放り込む。こうするべきだと思うが、「和をもって尊しとなす」の日本ではそうはいかんだろうな。

しかし

私は米国流の「ルールを構成に守った上で正面から殴り合う」という文化が正しいと思う。スポーツにしてもビジネスにしても。これをきっかけにそうした透明性導入の機運が、、とは聞こえてもこないねえ。