社員の言葉に耳を傾けよう

2016-08-05 06:55

割と最近同じようなことを書いたような気がするが、気にしない。今日のはここ数日読んでいる三菱自動車不正に関する報告書から。

どうも三菱自動車はコンプライアンス遵守に関する意識が薄い。というわけで、ちゃんと部署ができ、担当者が決められる。会社で働いたことがある人ならわかるだろうが、こんなことをしても何もかわらない。私は別に物事をシニカルに見ているわけではない。実例を見てみよう。コンプライアンス部が主催したアンケートでこんな自由記述があった。

➢ 競合他社がやっているとはいえ、燃費を上げるために実用上とかけ離れ たことをやること。

➢ 無謀な超短期日程、少ない人員で開発した自動車は品質が極めて悪い。 リコール問題を起こす前と状況が似ており、再びリコール問題が起こるのではと危惧している。

➢ 開発日程が短く、当社の実力に見合っていない。その中で、コスト低 減、品質玉成が強く求められているので、本末転倒な話である。クオリ ティゲートはあってないようなもの。

➢ 虚偽報告などいまだに存在する。

➢ 評価試験の経過、結果についての虚偽報告。

➢ アウトプットの誤魔化し。

➢ 納期を守るための偽造データ作成。

でもってこれは大変だ、ということになり企業倫理委員会で「十分に精査されたい」というお言葉がでる(もうこの時点でダメだが)

というわけでコンプライアンス部からコンプライアンスオフィサー(各本部長)経由、コードリーダー(各部長)に「ちゃんと調べておけよ」と命令がでる。部長は十分なヒアリングを行った結果こう回答する。

○:問題なし。技術的に机上検討して目標達成可否を判断する(燃費や動力性能 など)ことは日常的にあるが、その点を捉えて実測値と異なるという誤解をする 可能性は否定できない。

と報告を上げる。コンプライアンスオフィサーは「コードリーダーは問題無いと報告してきました」と報告書を束ねて表紙をつけ、コンプライアンス部に提出する。これですべては丸く収まった。

こうみると「さすが三菱」としかいいようがない。ちなみにこれは別に三菱に限った話ではなく、メディア各社など傲慢な企業が言い訳する時の「誤解を招く表現があった」と同類のものである。こうして報告書を読み返してみるとほとんどのサラリーマンは「あるある」と思うのではなかろうか。

だからこう思うのだ。社員アンケートには絶対本当のことなど書いてはいけない、と。会社が答えてほしい内容だけを記載するべきだ。どうせ何も変わらないのだから、「問題を報告しろ」「精査しましたが、問題はありませんでした。しかし軽微な改善点が見つかったので、これに対処します」などという無駄な報告書の行き来をする手間を省くべきだ、と。