昼休みは冷房を切りましょう

2017-01-20 06:54

私が最初に勤めた会社でもそうなっていた。電気を消し、冷房を切る。夏は耐え難いほど暑いので、コンピュータがある部屋(ここだけは冷房をつけ続けることを許されていた)に皆が密集していた。

それに疑問をもったり異を唱えることは許されなかった。今から思えばそうした非合理的な指示に対する従順さと会社全体で起こったことに関係はあったのだろうか、なかったのだろうか。

東芝の工場行くとね、廊下の電気はいつでも薄暗いし、昼休みは部屋の電気も消すんですよ。それで1日工場全体で何百円か何千円かを節電する。そうやって節約したコストも粉飾やら減損やらでぜーんぶ台無し。

引用元:人間モスボールさんのツイート:

みんないい人なんですよ。社宅から自転車で通勤して、昼休みはラグビーグランドでキャッチボールやバドミントン。社食の端っこでは定年を迎えた先輩のささやかな送別会。東芝ツーリストで新婚旅行。都市対抗はみんなで応援。そんな暮らしを守るのも壊すのも管理部門と経営陣。

引用元:人間モスボールさんのツイート

私は三菱重工の人が東芝ほどいい人ばかりだったとは思わない。明らかに「虎の威を借る狐」のような人もたくさんいた。(今から振り返れば、自分にも恥ずかしい言動はたくさんあった)しかし昼休みはランニングに汗を流し、冷房が止まった部屋に帰って来る人がたくさんいたのは確かである。そうやって年にいくら節約できたのだろう。それが精神的なものだとすれば、それの何億倍が経営陣の無能さでふっとばされ、ただ命令に従い真面目に働いていた自分たちの給料が危うくなるのをどう理解すればいいのだろう。

いや、こういうことを考えてしまうこと自体、私が日本の大企業では落ちこぼれだ、ということを示している。疑問を持つことすら正しい社員ならするべきではない。

この図式は旧軍と変わるところはない。部下に特攻と自決を強要し、その上で自分たちはのうのうと生き残った軍の幹部のように。なぜ日本の組織はこうなってしまうのだろう。

嘘つきが得をするのは世の習いかもしれない。しかしその程度がはなはだしくなるとシステム全体が崩壊する。東芝の経営陣は牢屋に放り込むべきだと思うが、現実と接点を持っている社員たちのことを考えるとやりきれない気持ちになる。そしてそれは対岸の火ではないかもしれない。