アメリカの労働組合

2017-02-24 06:41

この記事を読んでいろいろなことが頭をよぎった。

Muskはさらに、「今ここで組合が欲しいと発言することは、不利にしかならない」と信じていると語り、Tesla工場の労働状況や従業員が組合化を望んでいるなどと書きつらねたMedium記事の投稿者は、事実上組合の社員だという彼の主張を繰り返した。

引用元:イーロン・マスク曰く、Teslaの労働組合は「結成されない」と思う | TechCrunch Japan

会社の御用組合、と言われることが多い我が国の労働組ではある。確かに「もうちょっとしっかりしろよ」と思うことも多かったが、アメリカの労働組合を見ていると「和をもって貴しとなす」という我が国の憲法をありがたく思う気持ちも湧いてくる。

アメリカは戦いが大好きだ、と演説したのは映画パットン。であるからして労働組合ができるととにかく「正当な権利」を主張する。仮に会社全体が沈没してもである。今思いついたが、トランプを支持しているのは、労働組合の人間が多いのではなかろうか。考え方がそっくりだ。少し昔話をしよう。

現在労働組合に加盟している人間が働いている工場で生産している製品を、別の会社に発注しようとしたとする。そのためにはRFPをだし、何度もレビューをし、膨大な時間がかかる。しかし最後に

「うん。うちの工場でも同じ価格でできるよ」

と労働組合が言ったら強制的にそちらに発注になる。無茶苦茶であるが、そういう取り決め(Appendix E)があり、ある新車の開発がボツになった。願わくばトランプアメリカが同じような事態にならないことを望む。

であるからしてイーロンマスクが「労働組合いらない」と主張するのももっとも。特にすでに地位を確立した自動車会社ならともかく、テスラのようなベンチャーに労働組合ができてしまうと結果は破滅的だと思う。

そういえば最近電車のストライキって聞かないなあ。なぜストが廃れたのか。時代は何も変わらないようでもどんどん変わっている。