創意工夫

2017-04-21 07:30

「チャンレンジしろ」というと、3日で120億円の利益がでる。これはダメな企業のやることだが、さすがに一代でのしあがってきた企業は簡単には諦めない。

鴻海(ホンハイ)精密工業の提案の全容が判明した。アップル、アマゾンなど米企業3社と、鴻海傘下のシャープなど日本企業と「日米台」の連合を組んで東芝が分社化した半導体メモリー会社を買収し、鴻海の出資比率は2割にとどめる。買収後は米国に新工場を建設するなど約200億ドル(約2兆1800億円)の巨額投資の計画も打ち出した。

引用元:<東芝半導体入札>鴻海提案「米に工場」雇用創出1.6万人 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

よく考えるなあ、と感心する。台湾-中国がだめだというなら、日本-アメリカ-台湾の連合にしよう。さらには(これは純粋に政治的な動きと思うが)アメリカに工場を作り、雇用を確保します!

この提案で心配な点は「船頭多くして」にならないか、というところ。しかしこれがうまく「宗主国」の大統領にアピールすれば、そちらから日本にガツンと指示が行き、、とこの「創造力」にはうならされる。

経産省は、最新の半導体技術が中国などに流出すれば安全保障上問題だとして、2次入札に「日本連合」として新たに加わり、一定の発言権を確保することを目指す。

引用元:東芝半導体出資に「日本連合」案 技術流出防ぐ狙い:朝日新聞デジタル

こちらは「なんとしても取ってやる」というよりは「まあしかたなくやりますかねえ」といった趣。経産省官僚もがんばっちゃいるんだろうが、外野からみていると(この表現ももうすぐ死語になるか)鴻海の提案のほうが面白そう。(すいませんね、関係者のみなさま)

とはいえ

ウエスタンデジタルをなんとかしない限り、この話は絵に描いたもちに終わる。東芝は債務超過を避けるために必要な資金を得られず、上場廃止。さらには会社更正法を申請。ウエスタンデジタルはよそが3兆出すといっている資産を1兆ちょっとで入手しウハウハ。鴻海のアメリカ大統領へのウィンクはこれを避けるためか、ってそういう具合に話が進むのかね。

昼休みに電気をけして利益確保に勤しんで来た東芝の方々には悪いが、監査法人どうするんだ、とか東芝関連のニュースからしばらく目が離せない日々が続きそうである。