AIが幻想を生むわけ

2017-08-01 07:06

というわけで、2度のAIブームの勃興と衰退を目にした年寄りは「なぜAIブームは繰り返されるのか」という点について何かいう権利があると思うのだ(別に権利がなくても書くが)

一番の問題は

「AIって自分でなんでもやってくれるんでしょ」

という「誤解」ではなかろうか、と思う。これは全く違う。今AIと呼ばれているものはプログラムであり、自分では何もしない。

立田氏は「AIに限った話ではないが、ITの社内導入には3つの壁がある。順に『検討の壁』『構築の壁』『導入の壁』で、中でもAI導入で一番のポイントになるのが、最初の検討の壁だ」と強調した。

引用元:ソフトバンクもAI導入で失敗していた――「3+1の壁」を突破した今だからこそ言えること (1/2) - ITmedia エンタープライズ

この文章で一番重要なのは1行目。つまりAIと呼ばれているものは単なるIT技術なのだ。普通の「勤怠管理システム」の導入と全く変わるところはない。何をやらせるべきか人間が周到に計画し、その上で機械学習を使っているのであれば洗練された学習データを大量に揃える必要がある。

そいういうところを勝手にやってくれるのが人工知能だ、と何もしらない人はいうのかもしれない。そしてそうした幻想につけこみ金を稼ぐのはよい方法だが真実の姿からは遠いところにいる。

「営業が本当に困っていることを理解せず、実は検討の壁を乗り越えていなかったのが最大の問題だった。検討の壁が非常に大事で、極端に言えばAIでなくてもいいのではといえるくらい、本当に必要なのかを考えなければならない」と反省を踏まえて語る。

引用元:ソフトバンクもAI導入で失敗していた――「3+1の壁」を突破した今だからこそ言えること (1/2) - ITmedia エンタープライズ

しかしAIバカにつける薬はない。多分今年の夏がすぎ秋風が経つ頃にはそういうバカは綺麗にいなくなっているんじゃなかろうか。いや、来年の秋かな?自分が何を言っていたもすっかり忘れ。そして20年後にやってくる「第4次AIブーム」を待つのだ。