好意と敬意

2018-02-06 07:24

長年サラリーマンとして働いてきた。その過程で「相手を批判することは厳に慎むべき」という教訓を得た。これは一般的な真理ではないかもしれないが、少なくとも私が覚えておくべき事柄。特に今働いている会社ではそうだ。

とはいえこういう言説を聞くことは多い。

「衝突は、チームが難しい状況と折り合いをつけ、多様な観点を総合し、ソリューションを周到なものにする助けになる。衝突は、気分はよくないが、真のイノベーションの源であり、リスクを特定して緩和するうえで不可欠なプロセスでもある」

引用元:仕事における意見の不一致は、なぜそこまで重要なのか | HBR.ORG翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

表立っての殴り合いをとても好む(と私からは見える)かの国においておうである。衝突することは「気分がよくない」のだ。

しかし

長いサラリーマン生活を振り返ってみると、面と向かって耳の痛いことをいいながら嫌われない人というのは確かにいた。それは単に人徳とか才能とかいう言葉を貼っておしまいにすることもできるかもしれない。しかし今日ヒントになる言葉を見つけた。

好かれたいと思うのは自然なことだが、それは必ずしも最も重要なことではない」と書いていた。そして、「好感度」を上げようとするのではなく「敬意」に注目するとよいという。相手に敬意を払い、自分自身も敬意を得るのだ。

引用元:仕事における意見の不一致は、なぜそこまで重要なのか | HBR.ORG翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

好意と敬意。これは似ているようだが異なるものである。防衛庁の(すいません。私が付き合っていたころは庁だったんです)の某技官が散々私が働いていた会社の悪口を面と向かっていいながら、嫌われなかったのはどこかに敬意が感じられたからなのだろうか。

つまり仕事上の人間関係というのは

「あいつは嫌なやつだが、確かに仕事はできる」

これでいいのだ、と割り切る。近所づきあいならともなく、会社としてはこのほうが

「あいつは仕事はできないんだけど、いいやつなんだよねえ」

ばかりより健全という気がする。

ちなみに

もっとも研究が示すように、特に女性はこのアドバイスを実践するのに苦労する傾向がある

引用元:仕事における意見の不一致は、なぜそこまで重要なのか | HBR.ORG翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

なんだそうな。