リーダーに必要な資質:接地していること

2018-02-05 07:14

すいません。今日のタイトルは釣りです。いきなり何を書き始めたかといえば、このフレーズ。

優れたリーダーになる秘訣は、
「いま、ここにいる」ことである

引用元:優れたリーダーになる秘訣は、「いま、ここにいる」ことである | HBR.ORG翻訳リーダーシップ記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

実はこの文章に書いていあること自体は、私が今日書きたい内容ではない。書きたいのはこのタイトルについて。私が考えるにリーダー、上役、人の上にたつ人というのは常に現実に立脚している必要がある。つまり「接地」していなければならない。

空疎なスローガン、現実と乖離した目標の押し付け。こうしたことを行うものは良いリーダーとは言えない。具体例をあげよう。

課長が報告しているのは、調達のコスト削減目標に関する進捗状況だ。期初にカンパニー社長が出席する会議で目標を掲げる。だが、その目標額は課長が考える現実的な数字に、上司から強要された「チャレンジ分」を上積みしたものだ。達成の見込みはほとんどない。そこで課長は、当初より目標額を低く再設定した計画を作り直し、会議の場で報告していた。

 突然、課長の報告を聞いていた上司が苛立った声を上げた。

 上司:「すぐにそういう風に話をすり替えるから困るんだよ。だましているんでしょ」

引用元:東芝現役社員が録音していた「無間地獄」:日経ビジネスオンライン

これが接地していない態度。この上司は「今ここにいない」彼の「目標」という空疎にして抽象的な数字を満足しろと現実を無視して叫んでいるだけ。どこか遠い世界から怒鳴っている。突撃と督戦命令ばかりだして遊んでいる牟田口と同じ。

しかし

これは話の半分でしかない。現場の事情を知りそれに「みなさんがんばっていますね」ばかりでは、接地しているだけで有能なリーダーではない。

現実を知りながらそれを必要と信じれば無視すること。反発を買うことを恐れず、不確かな決断を行うこと。つまり抽象的な思考と現実に接地することの両方を行われなければならない。

私自身は良いリーダーではないし、それになる見込みもないので気軽にこういうことが書ける。いや、万年ヒラとは気楽なものだ。