習慣を輸入しよう

2018-11-08 07:20

いつの間にか日本にすっかり根付いたハロウィーンである。米国のそれと比較してもしょうがない。ある国の習慣がよその国に移動した時どう変貌を遂げるかはなかなか興味深い問題だと思う。日本では若者がクリスマスを一人で過ごすのは寂しいと思っていた(私が若者だったころは)香港人の友達に聞いたら、かの国ではクリスマスは「相手を見つける日」なので一人でもいいのだそうな。その結果はバレンタインデーに跳ね返ってくるが。

うまく輸入に成功すれば莫大な商機が生まれる。それゆえ過去に本を送る日とか試みられたものはいくつもある。次はこれではないかと思っている。

11月11日独身の日セールは、本来は独身者が自分のご褒美にECサイトで買い物をする日として始まった。今では「購物狂歓節」=買い物に狂うように歓ぶお祭りと言い方が一般的になってきている。

引用元:エリート学生も驚く、アリババ独身の日セールの臨戦態勢 - 中華IT最新事情

デフレを脱却し、景気を刺激するのにこれ以上のものがあるだろうか。金を持ってはいるが使い道がわからない独身者が狂ったように「自分へのご褒美」を買いまくる。いやすばらしい。

そしてIT企業群では、社屋の中にテントがたちまくる。働き方改革がどうとか寝言を言っている場合ではない。これでこそ国が活気付く。書いていて気がつくがどうも我が国に輸入すると「進め一億火の玉だ」になってしまう気がするなあ。まあそれもいいだろう。中国から習慣を輸入するのは我が国文化の根幹である。でもってそれがアレンジされるのも数千年前から常道。「購物狂歓節」=こうぶつきょうかんせつ が日本に輸入される日が待ち遠しい。

私は「金の使い道がない独身者」ではなく「金欠でピーピーの既婚者」だから関係ない。若者が狂ったように買い物をするのを眺めていよう。